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2010年07月02日(金)更新

食べるより「写メ」が先!? 行列のできるアイスクリーム店

今年もあっと言う間に半期が過ぎ、いつのまにかアイスクリームのおいしい季節になりました。今、何かと話題になっているアイスがコレ! 東京・渋谷の「牛乳生アイス専門店 白一」のソフトクリームです(*^_^*)

渋谷といっても、NHKや代々木公園にほど近い場所にあるのですが、週末ともなれば店の外まで行列ができることもしばしば。さらに、ほとんどのお客さんが食べる前に、まず携帯やデジカメで「撮影」するといいますから、おもしろいですよね。


shiroichi


この写真を見ていただくとおわかりのように、コーンの上にぐるぐると巻かれた部分と同じくらいの直線がすーっと伸びています。受け取ったお客さんも、あまりの長さに思わず撮りたくなってしまうのでしょう。

店側も、アイスのカタチには相当ごだわっているようで、これは試行錯誤の上にたどり着いたカタチなのだとか。また、上部の直線には特にこだわりがあり、どんなにお客さんが行列していようとも、納得できなければやり直すのが「白一」流のようです。

もちろん、味にもごだわっています。牛乳本来の味で勝負するため、卵、バター、生クリームなどは一切使わず、高い鮮度と風味を保つため、毎朝その日に販売する分だけを仕込むのだそうです。

一見ふつうのソフトクリームでも、食べるとまるでシャーベットのようなシャリッとした食感でさっぱりした味わい。見た目との「ギャップ」も大きなポイントです。

また、店員さんも、「すぐに食べないでください。巻き上がり10秒~15秒後が、表面がキュッとしまって中はしっとり状態になるので、ちょうど食べごろですよ」なんて、とっておきの情報まで教えてくれることもあるみたいです。

つまり、カシャッと1枚撮った頃が、ちょうどアイスも食べ頃になるのかもしれません。まぁ、そこまで計算しているわけではないでしょうが、味とカタチに関しては、ネットで話題になることを十分意識していると思います!(^^)!

ご存じのように、ブログやツイッターの登場で、今や「国民総情報発信時代」といった様相です。巷では「ネタ消費」と呼ばれているそうですが、ブロガーたちは、常に「ブログネタ」のために、金を使っているようなところがあります。

ネットでは、特にユニークな画像はそれだけでインパクトがありますから、このアイスのカタチは、そういった意味からも「逸材」です。さらに、見かけと違う「味わい」も、コメントしやすいですよね。

今やただの「おいしいアイス」というだけでは、めずらしくも何ともありません。しかし、そこに「カタチ」という合わせ技を持っただけでも、話題性がグンと上がるのです。

つまり、話題になるかならないかの差は、意外と「ちょっとした」ことなんです(*^^)v 

この事例を参考に、自社商品を話題にしてもらうためには、どんなスパイスをきかせればいいか・・・あれこれ楽しみながら考えてみてくださ~い(@^^)/~~~

2010年05月21日(金)更新

ゲームで釣り上げた「カンパチ」が自宅に届く!? マルハニチロの新戦略

このところ、携帯ゲーム、とくに「イチゲー」と呼ばれるGPSを使った「ケータイ国盗り合戦」などの位置ゲームを集客に使う企業が増えていることは、以前このブログでも取り上げましたが、マルハニチロ水産が、これまたおもしろいしかけを始めました。

なんでも、携帯の釣りゲームで「カンパチ」を釣り上げて、サイトに住所・氏名などを記入すると、3枚におろした本物の「カンパチ」が無料で届くのだそうです(@_@;)


kanpachi


このゲームは『鹿児島カンパチ釣り天国』というものですが、同社と鹿児島県漁業協同組合連合会の販売会社が共同で取り組んでいる、鹿児島養殖カンパチのブランド構築に向けての企画のひとつです。
マルハニチロは昨年末に、養殖魚を「よかとと」ブランドに統一し、鹿児島の養殖場で育てたカンパチは「薩摩カンパチどん」と名付けて販促活動に懸命のようですね。

ネーミングセンスはともかく(笑)、ネットとリアルをみごとに繋いだこの戦略はかなりのセンスです(*^^)v ゲームの他にもサイトでは、カンパチの栄養価や料理レシピなども公開し、情報発信を積極的に行なっていくようです。

それにしても、今どきの人たちをリアルに“動かす”には、やっぱり「ゲーム」なんだ……ってことですよね。

特に最近の若い世代は、長い文章を読まない傾向がどんどん強くなっていて、寂しい限りですが、本はもとより、サイト上の長い文章なんかも、読まれなくなっているみたいです(――;)

すでに文章による説得の時代は終わり、“おしゃれ”か“おもしろい”でしか、リアルに人を動かせなくなっているのかもしれません。こうなるともう「感性」の勝負です!

経営者も、理論理屈にとらわれることなく、もっと感覚的に経営していくべきなのかもしれませんが、なかでも「ネットとリアルをつなぐとおもしろい」という感覚だけは、とことん磨いておきたいものです。

経営者が、「どうしたら人が動くか、集まるか」をわかっていないことには、会社の未来はありません。この事例を参考に、自社のマーケティングを“新感覚”で見直してみてください(@^^)/~~~

2010年05月07日(金)更新

旅行の新スタイル!? 「タク旅」を開発した長野中央タクシー

このゴールデンウィークには旅行を楽しんだ方も多いと思いますが、旅の新しいスタイルとして「自宅玄関発着」のタクシーによる旅行を開発したのが、長野市にある中央タクシーです。

実施は昨年の夏からだそうですが、バスツアーなどと違い「1名から催行」されるので、予約はしたものの、開催されるのかどうかを心配する必要もなく、こちらの要望にも臨機応変に対応してくれるのでかなり好評みたいです(*^^)v


taxi


今のところ、発着エリアはある程度限定されているようですが、ジャンボタクシーを3名から14名で利用するツアーだと、お一人様2,800円からという手軽さも受けているようですし、もちろん、家族や仲間同士で貸し切ることもできます。

地元客からは「家族に気兼ねなく友達同士で楽しめるタク旅のお陰で生きる楽しみが増えた」とか、「足の悪い私が旅に出るなんて考えられなかった。幸せをありがとう」とか、「移動中も仲間とゆったり楽しめるのは貸切ならでは」などという声が、続々と集まってきているそうです。

ご存じのように、規制緩和による供給過剰に不景気が追い討ちをかけ、タクシー利用客は、減少の一途をたどっています。会社としても、経験豊富なドライバーを遊ばせておくより、旅行ガイドとしてのスキルを身につけてもらって、「タク旅」で生き生きと活躍してもらったほうが何倍もいいですよね(*^^)v

これも経営者のアイディアと決断だと思います。このモデルがうまくいけば、全国的に広がる可能性もありますし、他のタクシー会社に、ツアープランの立て方やドライバー育成のノウハウを有償で提供する・・・なんて新規ビジネスに発展する可能性もあります。

そういえば、ゴールデンウィーク中の渋滞にも楽しみ方があって、みんな意外とイヤがってないというアンケート結果を発表していたテレビ番組がありました。

なんでも、家族が狭い空間に長時間いることと、運転中は相手の目を見ないで会話できることから、ふだんは話せないようなことを話せたり、連帯感が高まったりするんだそうです(*^_^*)

自宅に迎えに来てもらえるという利便性はもちろんですが、タクシーを使った旅行には、飛行機や新幹線、はたまたゴージャスなバスで行くツアーとは、また違った魅力があるのかもしれませんね。自社の持てる資産と強みを活かしたビジネスモデルだと思います。

この事例を参考に、自社のモテル力を違った角度で発展させる方法を、あれこれ楽しみながら発想してみてはいかがでしょうか? “休みボケ”のいいリハビリになるかもしれませんよ(@^^)/~~~

2010年04月23日(金)更新

「カワセミブルー」の新車が好調!? 商品コンセプトを「色」で伝える

今年は、春といっても肌寒い日が続きますが、いよいよ行楽シーズン本番を迎え、人々の気持ちも内から外へ向く時期です。この季節には、「色味」のキレイな商品に、自然と目が留まります。

そんななか、今年(2010年)登場した新車には、これまでと一風変わったカラーが採用されているのをご存じでしょうか?


kuruma


三菱自動車では、新型「RVR」のテーマカラーを「カワセミブルー」にしました。カラーのモチーフは、清流に住むカワセミの青い羽の色。

「RVR」は、低燃費でエコカー減税の対象車であることから、「環境の時代らしいクリーンなイメージから名付けた」そうですよ。

トヨタ自動車でも、6年ぶりにモデルチェンジした「パッソ」で、「ウグイスメタリック」や「キナコメタリック」といった新色を採用しています。

これまで自動車業界では、「腐る」という理由から食べ物の名前を使った色はタブー視してきたそうですが、先に日産自動車が「マーチ」でパプリカなどの食材をモチーフにした色を出して成功した例もあり、「食べ物は最も身近な自然と受け止める向きが強まっている」として、採用を決めたようです。

いずれにしても、「日本語」を使った色の名前が採用されているのがおもしろいですよね(*^_^*)
四季折々をめでる感性を持った日本人は、山吹色、群青色など、日本ならではの色の名前を無数に生み出してきました。

そうした感性が、「エコ」の時代とマッチしたのかもしれません。もしかしたら、これまで「ワインレッド」「ロイヤルブルー」などと呼んでいたカラーを、「日本語」で表現することで、海外にも広く受け入れられる商品名が誕生するかもしれませんね(*^^)v
また、三菱自動車が「環境の時代」を意識したように、色の名前ひとつで、会社や商品のイメージやコンセプトを上手に伝えることができるのです。

「RVR」の「カワセミブルー」は、一番人気のチタングレーに続く第2位の人気だそうで、同社で上位に来ると予想していた「白」や「黒」をあっさり抜き、会社側もちょっと驚いているみたいです。

こうした流れは、自動車業界以外にも広がっていくことでしょう。ぜひ、この事例を参考に、自社の商品カラーの付け方を、見直してみてはいかがでしょうか?

2010年04月09日(金)更新

携帯ゲームで集客!? GPSと情報をリンクする威力

突然ですが、「イチゲー」ってご存じですか? 一芸じゃないですよ(笑)、全地球測位システム(GPS)を使った「位置ゲーム」のことで、地図情報サービスのマピオンが運営する「ケータイ国盗り合戦」は、かなり有名ですよね。

今、電車に乗ると、半分以上の人が携帯電話をいじっているように思いますが、この「位置ゲー」が、みごとに「ネット」と「リアル」をつなぐ役目を果たしているようで、出張族の中には、この「ケータイ国盗り合戦」にハマッている人も多いと聞きます。


位置ゲーム


最近では、この「位置ゲー」が、集客ツールとして大活躍しているのです。同名の「位置ゲー」を運営する「コロプラ」では、ゲームと店舗との提携をすすめており、ユーザーたちの間では、買い物することで得られる通常では手に入らない「レアアイテム」を求めて、わざわざ地方まで買い物に出かける…なんてことがふつうに行われているみたいです。
ちなみに「コロプラ」とは、仮想通貨「プラ」でアイテムを買い集め、自分のコロニー(居住地)の人口が増えるのを楽しむというゲームです。さらに移動先でしか買えない仮想「お土産」を集めたり、別の参加者と交換したり、近くに滞在する参加者と交信できたりするというしかけがウケて、2008年10月の会社設立後、ユーザーは順調に伸び続け、今では約100万人に達する勢いなのだとか(@_@;)

このゲームに昨年(2009年)から新たに加わったのが、カードを使った実店舗との連携システムです。ユーザーが提携店で買い物をすると、購入金額に応じたカードを受け取ることができるのですが、そこに記載された番号を登録すると、通常では入手できない「レアアイテムのお土産」が買える、というしかけです。

このレアアイテムは、ゲーム内で仮想通貨を使って高値で売買されることもあるため、交通費をかけてまで、わざわざ買い物に出かける・・・なんて現象が起きているわけです。
それに対する賛否はともかく、GPSと情報を上手にリンクさせることで、ネット社会の住人を、リアル社会へ連れ出すことができるわけですね。

ちなみに、提携店舗は、買い物をした利用者に渡したカードの金額の20%を、集客の謝礼として運営会社に支払う仕組みになっているため、初期費用や固定費用はかからないみたいです。

これって、格安ツアーに組み込まれているお土産やさんと、旅行代理店の関係と同じ図式ですよね(――;) 土産店の集客が携帯ゲームで行われるようになったとは…今っぽいというかなんというか…。

マピオンやコロプラは、地方の活性化に留まらず、法人向けのサービスにも積極的な動きを見せています。マピオンは今月(2010年4月)1日から、ANAの携帯サイトにゲームを導入し始めました。

全国の空港や観光地で、携帯電話から位置情報を取得すると、スタンプが溜まっていくしくみです。つまり、携帯を使った「スタンプラリー」みたいなものですね。

一方、コロプラが東京メトロと組んで発売する「1日乗車券」(710円)は、新宿など首都圏の27の駅の定期券売場で買えるそうですが、駅の外に出て携帯電話から位置情報を取得すると、駅ごとに異なるバーチャル食材がもらえます。

「1日乗車券」の番号を入力すると、ゲーム内に料理人が現れ食材を調理してくれて、ゲームが進行するというしかけです。さらに今月17日から10月16日までは、東京メトロ全駅で、ゲーム内アイテムも配信するそうですよ。

こうした事例からもわかるとおり、情報化社会は限りなく進化を遂げています。「ネットもよくわからないのに、今度はGPSか…」などと言わず、経営者のアイディアしだいでどんどん集客が楽になっていく社会だと、歓迎の気持ちを持って、ぜひ前向きに捉えてみてください(@^^)/~~~
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