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2013年03月08日(金)更新

自社販売はもう古い!? 社長を心配するある社員からの相談

3月に入り、すっかり春めいてきましたね(*^_^*) なんとなく気分も軽くなり、新しいことにチャレンジしたくなりますが、そんな中、ちょっとおもしろい質問が届きました。
あなたなら、この質問に対してどんな答えを出すでしょうか? ぜひ一緒に考えてみてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
うちの社長には、「自社商品を売るための力を自社につけたい」という思いがあります。「商社に売ってもらうより高い利益がとれる」「加工屋にはなりたくない」からです。
 
石原先生は以前の勉強会で、『売ってくれる専門家に売ってもらえば良い』というようなことを言われたと思いますが、うちの社長の言うことは古いのでしょうか? はたまた間違っているのか教えてください。
 
== 回 答 ==
 
売る力を付けたいという社長の考えももっともだし、自社で売らないで、代理店等に販売させた方が良いというのも正解です。経営が難しいのは、正解がいっぱいある中からの選択だからですね。
 
== 解 説 ==
 
今回の質問はとってもおもしろい内容だったので回答することにしましたが、みなさんはこの質問に対し、どんな答えを考えたでしょうか?
 
「社長の言っていることが正解、すばらしい社長だ!」・・・と思った方も多かったと思いますし、「製造に特化して、販売は別の会社に任せた方がやっぱり良いんじゃないか? なんたって沢山売れるし、その方が研究開発に力が注げるよ!」・・・と思った方も多かったのではないでしょうか。
 
・・・じゃあ私の答えはどうかというと、これどっちも正解です(@_@;)
 
「え~!そんな回答ずる~い」と思った方もいると思いますが(笑)、本当にそうなのです。というのも、経営がなかなか難しいのは、考え方や見方によって、それぞれ、正解がたくさんある中で、経営の判断をしなければならないからなのです。
 
右からみるとこれが正しいけれど、反対に左からみたらこっちの方が正しいということが毎日あり、その正しい中から判断を迫られる・・・これ絶対にダメとか変だよねという判断だったら誰も間違えないですが、たくさんの正解の中から自分の選ぶ道を決めるというのが、経営者に迫られる判断ということです。
 
ちなみに、なぜ「経営理念」が大切だと言われているか、経営者がそれぞれに「哲学」を持たなければならないかというと、理由はここにあります。この正しい解答の中から自身の信念に基づいて、日々起きる事柄に対して、何らかの決裁や判断を下さなければならず、その拠り所、一貫性の機軸がないと、判断がどんどんブレていってしまうからなんです。
 
今回の回答も、正解は両方です。販売する力を自社で持つ方が正しいという考え方もとっても重要ですし、もっと発展するためには自社で売るより、代理店などに依頼して大量に売ってもらった方が良いということになります。
 
その両方正解の中から、あなた自身が御社の企業理念や経営者の思考に沿って、また経営を取り巻く変化なども掴みながら、答えを考えてみる・・・というのもいいかもしれませんね。こうした訓練を繰り返すことで、経営の力が本当につくと思います。参考にしてみてください。  
 
 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2013年01月25日(金)更新

日本でブランドを確立した「ダイソン」の“説明力”に注目

家電業界の消費不況が叫ばれて長いですが、英ダイソン社のサイクロン掃除機は、1999年の日本進出以来、苦戦する日本のメーカーを尻目に、相変わらずの好調ぶりを続けているようです。
 
今や、「主婦が欲しいものランキング」に必ずや名を連ねるダイソンの掃除機。すっかり「ブランド」としてのその地位を確立した同社は、近年、羽のないスタイリッシュなデザインのファンヒーターや扇風機の分野でも売上げを伸ばしています。
 
 


 
当時2~3万円台が主流だった掃除機業界に、7~8万円台の主力商品を持って参入し、その後値崩れも起こさずに売れ続けている同社の実力は、さすがと言わざるを得ません。
 
もちろん、その勝因は、掃除機を透明にしてしまったインパクトを含めた高いデザイン力や「サイクロン方式」という当時他社になかった機能の持つ独自性もあるでしょう。しかし、視点をかえて同社の戦略を眺めてみると、そこからは自社商品をブランドとして市場に根付かせるための大いなるヒントが見えてくるのです。
 
ダイソンの掃除機が、一時のブームに終わらず、ブランドとしてしっかりマーケットを確立できた勝因とは、じつは地道な“説明力”にこそあると私はみています(*^^)v 企業のビジネスモデルを分析する際、とかくデザイン分野のような華やかさに目を奪われがちですが、派手な戦略だけでブランドを築けることはまずありません。
 
同社もそれを重々わかっているじつに賢い会社で、ダイソン社では、販売員(契約社員)を独自に養成しているのだそうです。販売員には、自社商品だけでなく他社の製品知識までをも徹底して教え込み、場合によっては売り場で他社製品をすすめることもあると言います。そうした姿勢が評価され、少しずつ消費者の信頼を得ていったのでしょう。
 
また、正社員約50人が対応するコールセンターでは、「なぜ紙パックを使わずに済むのか?」といった質問にも丁寧に答え、その情報を全社で共有しているそうです。つまり同社の成功は、地道な“説明力”により勝ち取ったものなのです。
 
私も仕事柄、たくさんの企業のホームページやブログ、メールマガジンなどを読みますが、得てして「自分たちが言いたいこと」ばかりを伝えている企業が多いものです。ただでさえ情報過多になっている今の時代に、そうした情報を喜んで読んでくれるお客さんはいません。
 
お客さんが知りたいのは「他社商品とどう違うのか」とか、「この商品を使うとどんなイイコトが待っているのか」という具体的かつ客観的な見解であり、ともすると溺れそうな情報の海から、真の情報を見つけ出すための「指南役」が求められる時代になっているのです。
 
自社の販売戦略や情報発信に、そうした姿勢はあるでしょうか? この事例を参考に、自社の姿勢を、今一度見つめ直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


2012年11月02日(金)更新

50年続くビジネスモデルをいかに変えるべきか

早いもので、今年のカレンダーも残り2枚を残すばかりとなりました。そろそろ来年を視野に入れた動きをしていきたいものですが、そんな中、ちょっとおもしろい質問が届きました(*^_^*)
 
「50年やっているビジネスをどう変えるべきか?」という質問ですが、私なりの視点でお答えしましたので、よかったら参考にしてください。
 
== 質 問 ==
 
50年やっているビジネスモデルが、流石に世の中と合わなくなってきています。今のビジネスを変更するにあたって、いかに変えるか? また新しいビジネスモデルを作り出すかについてヒントがありましたら教えてください。よろしくお願いします。
 
== 回 答 ==
 
一番大事なことは、今のビジネスと比べないことです。これだけ長く続くビジネスをされているということは今のモデルが相当優れたモデルだということですから、新規ビジネスの候補として思いついたビジネスを今のモデルと比べてしまうと、絶対に見劣りするはずです。
 
== 解 説 ==
 
人間というのはなかなか難しい思考を持っていて、今自分がやっていることはほとんど「普通のこと」と考えてしまいます。
 
例えば、今回の質問でもそうですが、50年続いているビジネスモデルを変えるには・・・と簡単(すいません、説明上そんな感じで話します)に言っていますが、今のビジネスモデルがどれくらいのレベルにあるかに関してはあまり関心がなく、たぶん正当な評価がされていないと思います。
 
こういった状況で変更や新たなビジネスモデルを考える時に陥ってしまうのは、今のビジネスモデルと比べてもっと良いモノ、例えばもっと簡単で収益性が高いとか発展性があるモノは無いか・・・と考えてしまうことです。
 
50年続けている、現在のビジネスモデルがどれくらい一般の会社のモデルと比べてすごいのかが分かっていないと、新たに考える基準値が高すぎてしまい、どんなアイディアも負けてしまう(=いつまで経っても新しいアイディアや新規ビジネスが始められない)ということになってしまう危険性が高いということです。
 
もちろん、目標としては今のビジネスモデルを超えるモノを考えることですが、例えば、ビジネスの入れ替えに緊急性がある場合には、あえてそのレベルのモデルを作り出すことに集中するよりも、5年や8年はイケるであろう簡単な変更やビジネスモデルを考えてみるとか、収益性は低いけれども、失敗の少ないモデルということに思考を集中させて考えてみる、などという思考の変換が必要だと思います。
 
いずれにしても、今のビジネスモデルを理想として、これに新たなモデルをぶつけるという考え方はやめた方がいいと思います。ご健闘を祈ります(@^^)/~~~ 

 
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2012年07月09日(月)更新

企業向けのサービスで収益を確保するために

早いもので、7月に入りました(*^_^*) 今年の上半期は、いかがだったでしょうか? どんな業界でも、納得のいく利益を確保するのが難しい時代になっていますが、今回は私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の会員さんからの質問を取り上げてみました。よかったら、参考にしてください。
 
== 質 問 ==
 
現在『高収益トップ3%倶楽部』で勉強中です。質問させていただきます。B to Bで比較的大きな企業にサービスを提供していますが、お客様は1社に発注し続けることはせず、相見積りを取ったりコンペを行ったりします。
 
設定した最低価格を下回らない金額内で一番安いベンダーが受注するなど価格競争となってしまいます。企業向けサービスで収益を確保するためのアイデアをお聞かせ下さい。よろしくお願いします。

== 回 答 ==
 
時代に逆行するような提案ですが、こういう場合はリアルな営業を強化するのが良いのではないでしょうか? 営業を強化して、値段に唯一対抗できる情報をいち早く掴む、これがポイントだと思います。
 
== 解 説 ==
 
情報化社会の実現で価格に対する問題は、どういう業態かは別として避けて通れない問題です。同じ商品やサービスを誰かがもっと安く提供すれば、当然他社も価格を下げなければ顧客からは指名されなくなります。
 
特に、大企業などにBtoBサービスを行う場合に、同じ商品やサービスを他社よりも高く売ることは現実には不可能です。自社を選んでもらい売上げを確保するためには、何か別の付加価値を付ける以外に方法は無いと思います。
 
・・・質問の収益を上げる方法ですが、付加価値を付けて沢山の受注を確保、数をこなすことで効率を上げ尚且つ数をまとめることで自社の仕入れコストを下げて収益性を確保するというのが、一番の得策だと思います。これなら、他社と同じ値段でも競争に勝って行くことができるようになります。
 
では、何を付加価値とするかですが、付加価値で一番価値が高いモノは何かというと、それは各種の“情報”です。各種というのは、何かというと、例えば、顧客の顧客がどういった動向をしているのか?とか、顧客の業界で起きている変化、ライバルの動向、マーケットからの認知や評判、新規事業でやってみたい事に関にする情報…etcですが、こういった顧客の関心のある情報をいち早く顧客側に提供することができれば、付加価値が高い分、他社に受注をもって行かれることは無いと思います。
 
これを分かり易く表現すると、顧客の知りたい情報をいち早く掴んで、顧客に提供する体制を作れば、競争に勝てるということですが、これを行うために一番良いのがリアル営業の強化だと思います。
 
とっても時代に逆行している感じの提案ですし、そんなことをすればコストが上がってしまうという恐れもあるので、なかなか大変ですが、今、どこの業界でもリアル営業の強化はしていないので、返って逆張りで強みを発揮するのではないかと思います。
 
理由は顧客の知りたい情報は、リアルに顧客に聞くしか無いからです。他社がやらない今なら、かなり効果があると思いますので、私の提案の意味が分かったら検討してみてください。ある程度の無理をしないと、この競争には勝てないと思います。 


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2012年06月22日(金)更新

少ない人数で上手に商材をPRする法

今週は台風に見舞われ、不安定な天気が続きました。梅雨特有の蒸し暑さもあり、過ごしにくい毎日ですが、気分だけはスッキリといきたいですね♪
 
さて、今回は私が毎週金曜日に配信している無料版ポッドキャスト『石原明の経営のヒント+(プラス)』のリスナーさんから寄せられた質問を取り上げてみました。よかったら、参考にしてください。
 
ちなみに、只今ポッドキャストでは、今月26日に出版される私の新刊についての解説音声も配信中です。ぜひ一緒にダウンロードしてくださ~い(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
石原先生の語尾と早川さんの抑揚に親しみを感じ、デスクワークのときはいつも聞いています。私は中学・高校向けの副教材を制作、販売する会社で制作と営業を兼務しています。
扱っている製品はきちんと売れるのですが、営業マンの数も多くなく、代理店さんにお願いしても全国の学校をカバーできていない状態です。少ない人数で学校へ上手にPRしていくにはどのような方法があるでしょうか。ご教授いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 

== 回 答 ==
 
B to Bビジネスで効率的に成果を出すのに一番良い方法は、セミナーを使っての集客から4ステップマーケティングを展開することだと思っています。これは学校などにも当てはまることだと思うので、ぜひ考えてみてください。 

== 解 説 ==
 
B to Bビジネス、特に今回の質問のように企業や学校などの組織にノウハウやサービスを提供するようなビジネスの場合に一番適している仕事の進め方は、セミナーを使っての集客から4ステップマーケティングを展開することだと思っています。
 
特に少ない人員で代理店も活用しながら販売していこうと言うのであれば、なおさら効果が出せるので、ぜひ、セミナー開催を考えてみてください。
 
セミナーが良いのは、売り込みという感じにならずに顧客を沢山集めることができるということです。また、セミナーのタイトルや内容を工夫することで顧客の関心をリサーチすることができたり、アンケートなどから直接接触し、より深い情報を取ることもできるようになるということです。
 
セミナー展開の仕方ですが、御社の場合だと対象は子供たちに指導を行う学校の先生たちということになりますので、先生たちが現状でどういったことに悩みや関心を持っているかを考えた上で、セミナーの内容を考えてみてください。
 
御社の商品をいきなりPRするというより、結果として、御社の副教材を活用すると良いのだなと思えるような内容に、セミナーの方向を向けていくという感じですね。で、興味のある方には当日あるいは後日個別に相談が出来るというかたちで、プレゼンへと持っていきます。
 
参加者には情報提供を定期的にして、見込客フォローをしていきます(この辺りの内容に関しては私の著書を読んで4ステップマーケティングを理解してくださいね)。
 
こういう流れで、まずは自社で開催、そこで成果を出した内容を全国の代理店で代理店支援として開催すれば、結果、代理店も活発に動いてくれるようになると思います。この方法なら少人数で必ず成果が出せると思います。試してみてください。 
 

いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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