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2007年06月22日(金)更新

地域密着型ビジネスを考える

今、エリア限定のガイドブックが売れているのをご存じでしょうか? それも、銀座や六本木といった華やかなエリアのタウンガイドではなく、「大田区ウォーカー」「足立区ウォーカー」「るるぶ相模原市」といった、観光地とはほど遠いローカルな地名を冠したガイド本が売れています。

大田区ウォーカー

角川クロスメディアは、この「街角ウォーカー」シリーズを『雑誌とネット』で展開中です。グルメやレジャー情報はもとより、街の歴史、意外と知らなかった地元の穴場情報、神社のお祭りや商店街のイベント、はたまたスーパーの営業時間や公共施設の情報までをも網羅し、生活便利帳としても使えると地元住民から絶賛されているようです。
平成17年7月に発売された第一弾の「足立区ウォーカー」は、初版4万部を完売し、すかさず重版。以後、大阪の堺市、枚方市、東京の江東区、千葉の船橋習志野など、人口増加が目立つ地域を中心に相次いで新刊を発売し、今年度は前年の2倍に当たる約30冊の発売を予定しているそうです。

こうした本は、都心の学校や会社に通っているため、地元のことをあまり知らない住民たちに売れているのだと思いますが、その地域に新しく引っ越してきた人たちにも必要でしょうし、他には、そのエリアを担当している営業マンたちにも売れているんじゃないかと思います。

個人情報保護法の施行で、リストが簡単に手に入らなくなりましたし、NTTの電話帳にも連絡先をわざと載せないお店も増えてきたようですので、最近では駅前の案内板でお店の広告を見ながら、必死にメモを取る営業マンの姿を見かけることもあります。もしかしたら、そんなところにも隠れたニーズがあるのではないでしょうか。

それはともかく、今の時代、ネットで検索する場合も、ふたつ以上のワードを複合的に組み合わせて目当ての情報を探す人たちが増えています。その中でも「地域を限定する」キーワードは検索件数がとっても多いようです。

試しに、あなたの会社の商品やサービスに、地域を組み合わせてネット検索をしてみてください。「建設機械 埼玉」とか「美容院 自由が丘」といったことですが、こうしたキーワードに対して、検索エンジン対策をしておくこともとっても大切です。

インターネットの世界は、極端に言えば全世界を相手にできるわけですから、ついついターゲットを広げた発想をしがちですが、「地域を限定してみる」など、ターゲットを絞った発想をしてみると、また違ったものが見えてくるはずです。

地域限定ガイドのニュースから、こんなことを考えてしまったんですが、この事例を参考に、自社のマーケティングをもう一度見直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~