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2015年11月13日(金)更新

創業30年企業の2代目社長が主導権を取る秘訣

早いもので11月も半ばとなりました。経営者としては、来年を強く意識した動きに変えていきたいところですが、そんななか、ちょっとおもしろい質問が届きましたので、私なりの視点でお答えしてみました。よかったら、参考にしてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
創業30年企業の2代目継承者です。会社や組織内で主導権を取る秘訣があったら教えてください。よろしくお願いいたします。
 
== 回 答 ==
 
会社や組織内で継承者が主導権を取るためには、“営業力や交渉力を磨いて売上を上げる+儲けることに関して実力をつける”ことと、“人を使って仕事をさせる能力”この2つを身につけることが重要かつ近道だと思います。
 
== 解 説 ==
 
事業継承者が会社や組織内で主導権を取るにはどうすればいいか?ということですが、ビジネスの世界においては人柄や人間性よりも、結局のところ「どれだけ売上げを上げられるか?」「儲けることができるか?」ということからしかスタートしないので、まずは営業力や交渉力を身につけるのが重要だと思います。
 
理由は、経営者の仕事は将来の利益を確保するために、ビジネスを構築することなので、そのためには商品を仕入れたり、事業責任者たる人材をスカウト(他の組織から無理やり引き抜くみたいなことです)をしたり、業務提携や他社のコラボレーションの話を進めるなど、いろいろな面で交渉力が無いと難しいことが起こってくるからです。
 
それに、あなたが経営を任される時代はかつての、景気が良くて誰がやっても会社が上手くいくという時代ではないし、日本だけでビジネスが成り立つという時代でもないので、交渉は海外の方を相手としなければならない・・・なんてことにもなっているかもしれないですからね。
 
そのためには、もちろん、いきなり交渉の席についても勝てるわけもないので、まずは営業力を身につけることからスタートすることが良いと思います。
 
みなさんはあまり知らないと思いますが、実はIT系のビジネスで成功している社長さんのうち相当数が飛び込み営業や訪販系の仕事をやったことがある、それも凄い成果を上げていたりします。
 
このことからも分かるように、営業力はとても大切で、それが未来の交渉力につながると理解してください(*^^)v
 
次に、経営者の能力で欠かせないのが、現場を自分以外の部下に任せる能力です。この能力がじつは会社や組織内で主導権を取るために決定的な能力になるのですが、思考的にまったく正反対なので、ほとんどの経営者の方ができないでいます。なので、あなたは絶対に早くこの能力を身につけるべきだと思います。
 
ということで、まず、思考の違いから解説しますね。会社や組織内で主導権を取ると考えると、ほとんどの経営者が現場に居た方が主導権を取りやすいと考えると思いますが、そんな弱い組織の主導権を持っても経営的には何ら得ることはありません。
 
ビジネスは戦いなので、強い組織を作ってその上で主導権を持たない限り、主導権そのものに価値が無いということです。強い組織とは自ら決断して結果を出すというような組織のことなので、まずはそういう組織作りをあなたが意識して目指さなければなりません。
 
そのためには、あなた以外の誰かに現場そのものを任せて、結果や成果に責任を持たせるというような経営へと舵を切らなければならないわけですよね。そしてこのことが、あなたの“人を使って仕事をさせる能力”を引き出すことになるのです。
 
実際に、任された人間との関係性が正しい評価(降格も含めた信賞必罰ということです)で行われると、恐ろしいくらいに、組織内で主導権を持てるようになります。
 
今回はかなり高度な内容になってしまいましたが、ぜひ頑張ってトライしてみてください(@^^)/~~~
 
 
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