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2011年09月02日(金)更新

公共事業への新規参入を考える

早いもので、今年も9月に入りました。台風の影響で大雨に見舞われている地域もあるかと思いますが、みんなで「実りの秋」を迎えられるよう、やるべきことに集中していきましょう。
 
そんな中、公共事業への新規参入にトライする社長さんからの質問が届きました。考え方のヒントにしていただけると嬉しいです(*^_^*)
 
== 質 問 ==

公共事業へのアプローチを試みているのですが、公共事業の新規営業について質問させてください。公務員はどうしてもいままでのやり方を踏襲してしまい、新規参入しようとする我々のような業者の提案に聞く耳を持とうとしません。ですので、どうしても既存の業者に偏る傾向があります。
 
また、既存業者は商品の囲い込みをして、新規参入業者への見積金額を吹っかけてくるような部分もあります。なかなか新規参入できないのですが、どうしたら既存業者の壁を打ち破ることができますか? ぜひ、ご指導お願いします。

== 回 答 ==

質問の文面から察するに、基本的に相手(関わる組織や企業)に対して敵対的な感情を持っているようですね。なので、このままではマーケティングは難しいと思います。
 
良くいうところの「相手の立場に立って・・・」ですが、まずはその気持ちになってフラットな感情から現状を分析すると、何らかの糸口が見えてくるのではないでしょうか?

== 解 説 ==

確かに、こういう公共事業などへのアプローチの場合は、ある種特殊な関係や事情みたいなことがあり、なかなか新規参入者への扉が開かれないと思いますが、質問の文章を見ていて最初に気が付いたのが、関係者や現状に対して、何か怒っているような感情です。
 
感情はエネルギーになりますので、通常は、怒りだとしても、たいていは“見返してやる!”みたいな感じでプラスになりますが、ビジネスでの交渉や営業の相手に対してそうした種類の感情を持ってしまうと、モノゴトの成果や解決にはマイナスになると思います。
 
特に、この質問のように、アプローチをかけて行こうとする相手に対してマイナスの感情を持ってしまうと、何かに付けて“やっぱり”とか、“どうせ・・・”みたいな感じで予測なども前向きに出来なくなってしまいます。
 
なので、一度感情をリセットして、相手の立場に立ち、相手がなぜそういう考えをしているのかとか、そういう仕組みが出来てしまった経緯とかを考えたり出来るように、情報を取ってみるといいと思います。
 
この場合で言うと、なぜ今までのやり方を踏襲してしまうのか? とか、新規参入者に聞く耳を持たないか・・・などですね(ーー;)
 
予測ですが、これまでにもあなたと同じようにいろいろアプローチをしてきた企業がいっぱいあったけど、ぜんぜんコチラ(公務員サイド)のことが分かっていない頓珍漢で、言いたいことを言われたとか・・・苦労したとか、いろいろあると思いますよ。
 
特に公務員の方は権限の中で生きているので、その批判を自分にされても・・・なんてことがいっぱいあったと思います。
 
また、既存業者がなぜ商品の囲い込みをしているのかとか、どうやって今の仕事を獲得して行ったのか・・・・などもしっかり聞いてみると良いと思います。
 
おそらく、そういう聞き方をしていくと相手の立場になって現状を考えていけるようになると思います。敵対的な気持ちのままで進んでも、良い営業の切り口やアイディアは生まれないと思います。ぜひ参考にしてみてください。 



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