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2009年04月17日(金)更新

「好きを仕事に」は正解か!? 経営者の立場で考える

4月も中盤。初夏を思わせる陽気が続きます。さて、今回は、経営者会報ブログ「明大生との毎週一問百答」に寄せられた過去の質問を取り上げてみたいと思います。

== 質 問 ==
現在の仕事は「好き(趣味など)」と関係ありますか?


== 回 答 ==
社長業や経営を考えた時に、好きなことを仕事にできたら確かに幸せですが、好きでないことや苦手なこと、もっと言うと大嫌いなことを仕事にしても良い経営は出来るはずです。
また、経営をこういう形で捉えたら勉強になると思いますので、ぜひ参考にしてください。

== 解 説 ==
いろいろなビジネス本を読むと「好きなことを見つけなさい」とか「好きなことを仕事にすれば成功する」というように、好きを仕事にする事例が結構多いので、こういう質問が来ると思いますが、あくまでも私的な見解ですが、そんなに好きなことにこだわらなくてもぜんぜんかまわないと思います。

というのも、そういう本を書いた方は、たまたまご自身が好きなことを仕事にして上手くいったことを絶対視(?) して書いている場合も多いので、自分はこうだったと言っているのであって、現実にはそれだけが成功の条件ではまったくありません。(もちろん参考にはなりますので、なるほど、こういう方法もあるのだなって感じで、捉えていただければいいと思います)

ですので、「好きなことを仕事にしても、しなくても、経営は上手くいく可能性が十分にありますから、心配しなくてもいいですよ」なんて、よくこういう質問を寄せられた時には答えています。

特に、“自分はなかなか好きなことが見つからないので、まだ行動が出来ていない”といったように、行動しない理由にしてしまうことも多いので、好きを仕事にすれば成功・・・論自体は良いんだけれど、決め付けてしまうとちょっと危険なイメージを持っています。

もちろん、だから好きなことを仕事にしてはいけないといっているわけではありませんが、ビジネスモデルを考えようとする時には、最初に好きなことで・・・から入ってしまうと選択の範囲がすごく狭くなってしまうので、そんなにとらわれなくてもいいというのが正解だと思います。

また、現実にいろいろな経営者の方に今の仕事がどれくらい好きとか、最初から好きだったかを聞くと、本当にばらばらな意見が返ってきますので、気にしなくてもいいというのは現実だと思います。

さらには、「自分が成功したのは、この仕事が好きじゃなかったことで常に冷静でいられたからだと思う」・・・なんて答える社長さんもいますから、経営は面白いですよね。

今のあなたの年齢だったら、好奇心旺盛にしていろいろな考え方に客観的に触れていくといいと思いますよ。こういう質問って結構多いと思ったので、代表して答えてみました。参考になればうれしいです(*^^)v

私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』 (購読無料!)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aも「バックナンバー」にたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も受付中です(*^^)/~~~