ブログ個人トップ | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
- トップページ
- ブログ個人トップ
2008年07月04日(金)更新
高級路線で顧客拡大!? 山梨のクリーニングチェーンに学ぶネット戦略
「ワイシャツ1枚98円!」…巷には、“格安”クリーニング店が乱立するなか、それとは真逆に舵を切ることで、業績を伸ばしているクリーニングチェーンがあります。
山梨県のクリーニングチェーン「403(よんまるさん)」では、高級衣料品の「半年保管」サービス、チャイルドシートやこいのぼりなど、特殊なもののクリーニングを請負うことをアピールし、ネットを使って全国からお客さんを集めているのです。
クリーニングの需要を全国規模でみると、平成4年をピークに減少を続け、平成17年には、ピーク時の半分にまで落ち込んでいるといいます。家庭用の洗濯機や洗剤が進化したことで、ウールなどのおしゃれ着も、家庭で手軽に洗えるようになったことも一因らしいですが、これを機に、業界は「薄利多売」の道へとまっしぐらに進んで行ったのです。
私は日ごろから、「世の中が右に進むなら、迷わず左に舵を切れ!」と教えているのですが、このクリーニング店は、まさにそれを地で行く戦法で、従業員38人で年商約2億円を上げ、毎年3%超の売上増加を続けているのです!(^^)!
同社の営業エリアである山梨県東部・富士五湖地域には約6万世帯があり、「世帯数×1万円」というのが業界の年間需要予測だそうです。エリア内には「403」チェーンの32店舗のほかに、他社の約100店舗があるようですが、みんなでそのパイを取り合っているという構図ですね。
そんななか、同社の社長がまず注目したのが、高級衣料の洗濯でした。「ブランド品は、家ではちょっと洗えない。うちには腕のいい職人がいる。技術に見合った料金をいただくには高級衣料を洗濯すること」だと考えたわけです。
その後、その高級衣料を無酸素パックで半年間保存し、全国に宅配するサービスを思いつきます。料金は、スーツ上下で3,000円、ワイシャツは650円と、たしかに高めの価格設定ではありますが、宅配業者と提携を決め、ネットを使って本格的なピーアールをしたところ、「かさばる冬物を預かってくれるのはありがたい」と、順調に全国から顧客を集めているみたいです(*^^)v
おもしろいことに、その「技術力」を見込んで「こんなものは洗えないか?」と相談を受けるケースも増えてきたそうで、先に挙げたチャイルドシートやこいのぼりに加え、スキーブーツやブランド品の財布、ゴルフバッグや剣道の防具を洗った経験もあるようです。
こうした経験を通じて、「利用者はクリーニング店を使い分けている」と判断。同社では、ワイシャツ1枚150円の通常コースを残しつつも、今後は「他では洗えないもの」の扱いを増やしていく方針で、通販会社とのタイアップも視野に入れているといいます。
それにしても、インターネットの存在はありがたいですよね。たとえニッチな商売でも、全国からお客さんを集めることができれば、十分採算が取れますし、この事例のように「半年保管」のようなサービスを付加するともなれば、地方で営業していることが、逆に優位性を生み出すことにもなるのです。
ビジネスは、すべて“発想”で決まります。たとえどんな業種でも、新しい付加価値を見出すことができれば、起死回生の戦法は必ず見つかるものです。この事例を参考に、ぜひ自社のビジネスモデルに磨きをかけてみてください(@^^)/~~~
山梨県のクリーニングチェーン「403(よんまるさん)」では、高級衣料品の「半年保管」サービス、チャイルドシートやこいのぼりなど、特殊なもののクリーニングを請負うことをアピールし、ネットを使って全国からお客さんを集めているのです。
クリーニングの需要を全国規模でみると、平成4年をピークに減少を続け、平成17年には、ピーク時の半分にまで落ち込んでいるといいます。家庭用の洗濯機や洗剤が進化したことで、ウールなどのおしゃれ着も、家庭で手軽に洗えるようになったことも一因らしいですが、これを機に、業界は「薄利多売」の道へとまっしぐらに進んで行ったのです。
私は日ごろから、「世の中が右に進むなら、迷わず左に舵を切れ!」と教えているのですが、このクリーニング店は、まさにそれを地で行く戦法で、従業員38人で年商約2億円を上げ、毎年3%超の売上増加を続けているのです!(^^)!
同社の営業エリアである山梨県東部・富士五湖地域には約6万世帯があり、「世帯数×1万円」というのが業界の年間需要予測だそうです。エリア内には「403」チェーンの32店舗のほかに、他社の約100店舗があるようですが、みんなでそのパイを取り合っているという構図ですね。
そんななか、同社の社長がまず注目したのが、高級衣料の洗濯でした。「ブランド品は、家ではちょっと洗えない。うちには腕のいい職人がいる。技術に見合った料金をいただくには高級衣料を洗濯すること」だと考えたわけです。
その後、その高級衣料を無酸素パックで半年間保存し、全国に宅配するサービスを思いつきます。料金は、スーツ上下で3,000円、ワイシャツは650円と、たしかに高めの価格設定ではありますが、宅配業者と提携を決め、ネットを使って本格的なピーアールをしたところ、「かさばる冬物を預かってくれるのはありがたい」と、順調に全国から顧客を集めているみたいです(*^^)v
おもしろいことに、その「技術力」を見込んで「こんなものは洗えないか?」と相談を受けるケースも増えてきたそうで、先に挙げたチャイルドシートやこいのぼりに加え、スキーブーツやブランド品の財布、ゴルフバッグや剣道の防具を洗った経験もあるようです。
こうした経験を通じて、「利用者はクリーニング店を使い分けている」と判断。同社では、ワイシャツ1枚150円の通常コースを残しつつも、今後は「他では洗えないもの」の扱いを増やしていく方針で、通販会社とのタイアップも視野に入れているといいます。
それにしても、インターネットの存在はありがたいですよね。たとえニッチな商売でも、全国からお客さんを集めることができれば、十分採算が取れますし、この事例のように「半年保管」のようなサービスを付加するともなれば、地方で営業していることが、逆に優位性を生み出すことにもなるのです。
ビジネスは、すべて“発想”で決まります。たとえどんな業種でも、新しい付加価値を見出すことができれば、起死回生の戦法は必ず見つかるものです。この事例を参考に、ぜひ自社のビジネスモデルに磨きをかけてみてください(@^^)/~~~
バックナンバー
<<前月 | 翌月>> |
| |
| |
| |
|