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2007年02月16日(金)更新

Macの成功法則をマックで活かす?!

「メガマック」など、次々と話題の新商品を投入しているマクドナルドですが、最近お店の様子もがらっと変わっているのをご存じですか?日本マクドナルドでは、「安くて早い」戦略を脱し、ちょっと高級感の漂う店作りとメニューを徹底的に見直すことで、そのブランド改革が進んでいるのです。


mac


80円バーガーをついには59円まで値下げし、マクドナルドはデフレ時代の勝ち組の座を勝ち取りましたが、その後の苦戦はみなさんご存じのとおりです。

その上、すっかりヘルシー志向になった世の中では、「体に良くない食べ物」というイメージついてまわる限り、客層の広がりは期待できません。そのあたりも含め、マクドナルドは大改革へと乗り出したわけです。
店舗に関しては、あの定番の「赤×黄色」の看板の代わりに、黒やグレーを貴重にしたおしゃれなカフェ風の店を増やしました。年間200~350店舗という従来の2倍以上のスピードで改装をすすめ、インターネット回線の導入や、分煙化にも取り組んだようです。

例年の改装費は、年間20~30億円といったところでしたが、昨年は9月までに50億円以上を投じたそうですから、その本気度がうかがえますよね(*^^)v

さらに、メニューの見直しにも相当知恵を絞ったようで、ヘルシーでちょっと贅沢感を味わえるメニュー開発に取り組み、「えびちゃん」人気との相乗効果ですっかり人気メニューとなった「えびフィレオ」や「サラダマック」など、従来品よりちょっと高めの商品開発に成功しました。

こんなブランド改革の指揮をとるのは、原田泳幸会長兼社長。原田氏は、転身前、アップルコンピュータの日本法人で社長を務めていた方です。

マイクロソフトの攻勢に真っ向から立ち向かい、おしゃれなデスクトップパソコン「iMac」で大成功をおさめました。その昔、Macはデザイン関係のプロ用コンピュータといった認知をされていましたが、半透明でおしゃれなデザインと簡単な操作性を全面に打ち出した「iMac」は、多くの女性や若者に受け入れられ、ユーザーのすそ野を一気に広げたのです。

原田氏は、同じようなブランド戦略を今度はマクドナルドで展開し、成功をおさめつつあるというわけです。パソコンとファーストフードは全く違うものですが、時代の一歩先行くブランド戦略においては、業界の垣根を越えたセオリーがあるものです。

それどころか、業界内のつまらない常識にとらわれていては、なかなか自社のイメージを一新するアイディアは浮かばないものなのです。経営者は常に、他業界の成功に学ぶ素直さと、柔軟な発想力を持ち続けたいものですね(@^^)/~~~