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2008年05月23日(金)更新

現代版“パトロン”!? ミュージシャン育成ファンド

今、音楽業界でちょっとおもしろい動きがあります。一般から集めた資金でミュージシャンを育て、CDの収益の一部を出資者に「配当」として還元する『ミュージシャン育成ファンド』が、誕生しているのです。

そんな音楽ファンドの先駆けとして、事業を拡大しているのが「ミュージックセキュリティーズ」。その昔、芸術家には必ず“パトロン”がついて、稀有なる才能に私財をつぎ込んだものですが、この『ミュージシャン育成ファンド』は、さながら現代版のパトロンといったところでしょうか。

ミュージックセキュリティーズ

といっても、その垣根は非常に低く、1口当たりの出資額は、5千円~1万円という手ごろな金額に設定されているようです。ミュージシャンの楽曲やプロモーションビデオは、サイトで自由に視聴できるようになっていて、ファンドへの申込みや決済などの手続きも、すべてネット上で行えます。

また、ファンドの実績もほぼ毎週更新され、「CD出荷枚数:5,751枚 利回り:23.3%」などと、常にチェックできるようになっています。これまで、46本ファンドを組成し、償還済みの23本のファンドに、元本割れはなかったと言います。ファンドの規模はさまざまですが、2千万円を集めたミュージシャンもいるみたいですよ。

同社では「ファンとアーティストの新たな関係作りを支援したい」としていますが、すでにメジャーデビューするミュージシャンも誕生しているようで、この仕組みは、CDの売り上げが低迷する音楽業界に、“新風”を巻き起こすかもしれませんね(^^♪
音楽は“ダウンロード”が主流となりつつある今、自分が相当好きなアーティストでない限り、CDを買うことは少ないんじゃないかと思います。しかし、自分が投資し、応援しているアーティストなら話は別。CD発売ともなれば、積極的に友達に話したり、自分のブログで紹介したりもするはずです。

つまり、「投資家」として集めた人たちが、そのミュージシャンの初めの“ファン”になってくれるということです(*^^)v デビュー前から、こうした情報発信型のファンをある程度の人数抱えられるわけですから、「売れる仕組み」としても、なかなか秀逸ですよね(*^^)v

同社は、これまでの実績が評価され、大手レコード会社や一般企業などと組んでファンド事業を展開したり、今後は、音楽業界で培ったノウハウをもとに、他業界へも視野を広げ、投資先を開拓してく方針だとか。

すでに、「純米酒」の投資ファンドを昨年創設したのに続き、今春には、飲食店の売り上げを配当原始とするファンドを立ち上げたそうです。

こんなふうに「勝てるレベル」のビジネスモデルは、他業界でも十分通用するものなのです。そんな視点で、自社のビジネスモデルの精度を、今一度見直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

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