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2014年12月26日(金)更新

都内の山里で忍者修行!? “本物志向”が海外で評判に

いよいよ年の瀬も迫ってきましたが、経営者として、来年の展望をどのように立てていらっしゃるでしょうか? 私は、色々な意味で、ますます厳しい年になるのではないかと予測し、思考のギアチェンジを済ませています。
 
これまでのように、広告宣伝やマーケティングだけでは、モノが売れない時代になるでしょう。端的に言うと、“本物”だと証明されたものだけが生き残る時代・・・といったところでしょうか。



 
 
そんななか、ちょっとおもしろい事例を見つけたのですが、教育助言会社「クロスインテリジェンスエージェンシー」と、忍者文化の伝承に取り組む企業「武蔵一族」が提携し、東京都あきる野市の山里で展開している、忍者修行を体験できるプログラムがあるんです。
 
「忍者」と聞くと、娯楽施設などでの“なんちゃって忍者”を思い浮かべるかもしれませんが、同社のプログラムは超本格派! 料金も、2時間のコースで一人10,800円。山中まで分け入る4時間のコースは16,200円と決して安くはありませんが、外国人観光客や日本人経営者からの問い合わせが後を絶たないそうですよ(*^^)v
 
じつは以前、武蔵一族の後継者の方とお会いする機会があったのですが、彼らは古武術道場で修業を積み、胆力を鍛え、気の出し方を心得ていて、並外れた集中力を持っています。だからこそ、常人にはマネできない技を習得できるわけですが、
 
「マンガやドラマに出てくる忍者は、手裏剣を大量に投げ続けますけど、あれは虚構の世界ですね。手裏剣はひとつがかなり重いので、それを大量に持っていたら身軽に走れませんから(笑)」
 
そんな裏話(?)まで教えてくれましたが、彼から「先生もある意味“忍者”ですよ」と言われ、びっくりしました。どうも私は、人並み外れた気を出しているみたいです(*^_^*)
 
それはともかく、日本人が忘れ去りつつある日本文化を、“本物志向”という切り口で上手に掘り起こせば、それに惹かれて、世界中から、もっともっと人が集まってくるはずなんです。
少子高齢化が進む日本の生き残る道はそれしかない! 私にはそう思えるのですが、いかがでしょうか? この事例を参考に、年末年始休暇を利用して、思い切り「思考の翼」を拡げてみてください(@^^)/~~~
 
最後になりましたが、今年一年のご愛読に心から感謝いたします。来たる年が、みなさまにとって輝かしいものでありますように☆
 

2014年12月19日(金)更新

商品力があって情報発信力が乏しい会社

いよいよ年の瀬も迫ってきましたが、今回は私のメルマガで2週にわたって回答した内容をまとめてみました。来年に向けて、少しでも参考になればうれしいです(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
商品力があって情報発信力が乏しい会社の向かうべき方向性について、ご指南いただきたいです。
 
== 回 答 ==
 
こういう企業は自社が考えるよりも“情報発信は急務”ですが、マーケットでの立ち位置の違いによって情報の出し方が違うので、それを理解した上での発信ということになります。
 
== 解 説 ==
 
商品やサービスに自信のある会社は、一般的に情報発信が苦手な場合が多いのですが、その理由は現状でも紹介やリピートによって、そこそこ以上にビジネスが好転している場合が多いからだと思います。
 
現状は儲かっている、目の前の人は当社の価値を知っている、地域では多少なりともブランド化している・・・ということで、一生懸命に情報発信しなくても・・・と思ってしまうということですね(─_─)!!
 
人間、なるべくなら何でも現状維持で済ませたい、できれば努力したくないわけですから、こういった状況の会社は、周りの売れていない会社よりも情報発信のタイミングが遅れてしまう傾向にあり、情報発信をしっかりやるライバルが現れたら一瞬でマーケットを取られてしまう可能性がある・・・ことなどに、まったく気づいていない場合も多いものです。
 
いくら老舗でも、情報発信で負けると“あっ”という間にマーケットをライバル会社に持っていかれてしまう事例は多いのですが、現状で勝っていると、これになかなか気がつかないというわけですね。
 
ちょっと例を上げると、その昔は東京の名物であり定番のお土産は“雷おこし”だったわけですが、情報発信で「東京バナナ」に負けてしまった結果、あっという間に“雷おこし”は浅草名物になってしまいましたよね(─_─)!!
 
なので“商品力があって情報発信力が乏しい会社”は、情報発信は急務!死活問題です。突然死したくなかったら、すぐに取り掛かるべきで、社内の一番大切なプロジェクトと考えて、できれば社長自らが進めないといけないと自覚して欲しいモノです。
 
こちらが情報武装していない状況にも関わらず、たまたまライバルが情報の発信を怠っているので、生き延びているなんて状況です。
 
この自覚が芽生えたら、次の段階として、どうやって情報発信していくかということになりますが、その方法の基準となるのが、自社がマーケットの中でどういう立ち位置であり、今後どういった方向に向かうのか?どの立ち位置を狙っているかという方針です。
 
では、どうやって情報を出していったらよいかということですが、その企業がマーケットの中でどんな位置づけにあるかによってかなり違います。
 
その位置づけの違いをもっと具体的に述べると、企業規模がかなり大きく、マーケットシェアを狙ったビジネスの展開をしているか?それとは逆で規模は大きくしないで特定顧客マーケットに対してビジネスを展開しているかによって情報の出し方が違うということです。
 
また、その企業が今後規模を拡大させて行くのか?今の規模からの拡大を考えていないかによっても情報の出し方が違ってくるということです。
 
さらに解説を加えると、規模が大きい会社、または規模を拡大させていく会社の情報発信は、マーケットに網を大きくかけるつもりで、多面的に情報を出していくことで認知マーケットでのシェアを取りに行くべきです。
 
認知マーケットとは、文字通り人が知っているという意味ですね(^.^) ◎◎と言えばどこどこだよねって感じで、買ったことが無い人までも知っているという状態を目指すということです。
 
こういう状況まで、情報を広げるとそこに他社が参入してくることを躊躇しますので、他社の参入を防ぐという意味でもとっても重要と思います。
 
特定顧客マーケットに対してビジネスを展開している会社や規模を大きくしないでブランド化して行こうという会社の情報発信の仕方はどうするかというと、マーケットの中であるランクを決めたらそれ以下には情報を流さない・・・という形で、差別して、区別して情報を発信するという方法が良いと思います。
 
逆に、あるレベル以上の方はみんな知っているという状態を目指して行います。希少性やブランドは、少数の知っている人と大多数の知らない人がいるという状態で初めて作られるわけですから、情報を出すチャンネルやレベルのセグメントをしっかり絞ることが重要なんです。これをヒントにいろいろ工夫してみてくださいね(*^^)v
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 
 

2014年12月12日(金)更新

“自撮り”が主流の時代!? 視点を変えて既存アイテムを売る

早いもので、今年もあと半月で終わろうとしています。今年の年末年始は、どんなふうに過ごすご予定でしょうか? 旅行に行かれる方、自宅でのんびり過ごす方、それぞれの楽しみ方があると思いますが、このシーズン、親戚や友人たちと集う機会には、「カメラ」の出番も増えるのではないでしょうか?
 
といっても、最近はスマホのカメラの性能も良く、動画までスムーズに撮れるので、わざわざデジカメやビデオカメラを持ち歩く人は、かなり減っているんじゃないかと思います。
 
 

 
 
そんな中、にわかに注目を集めているビデオカメラがあるんです。キャノンが昨年(2013年)売り出した、置き撮り式のビデオカメラ「iVIS mini X」という商品なのですが、キレイな“自撮り”ができることから、人気を呼んでいるのだとか(*^_^*) 
 
そういえば最近、街中でスマホに棒を付けて、自分を撮影している人を見かけませんか? 通称「自撮り棒」とか「セルフィスティック」とか呼ばれているらしいですが、そもそもカメラは人や風景を撮るものという常識からすると、これは、カメラが想定外の使われ方をし始めたという現象です(@_@。
 
経営者たるもの、こうした消費者意識の変化には、常に敏感でいる必要があります。すでに「性能」の部分では甲乙付けがたいレベルに達している日本の電化製品も、視点を変えれば、こんなふうに新しいマーケットに訴求できるわけです(*^^)v
 
“自撮り”族にとっては、既存のカメラでは自分が耐え難いほどのアップになってしまうのがストレスだったわけで、超広角レンズを採用したこの「iVIS mini X」は、周りの風景も入れながら、自分自身をキレイに撮影できるのが最大の特長だそうです。
 
近年、家庭用ビデオカメラの市場は、年20%程度減少し続けているようですが、動画を撮る機会自体は増え続けているという事実に着目した同社は、従来とは違うコンセプトのビデオカメラの開発を模索する中、この商品に行き着いたようですよ。
 
おもしろいことに、同商品のメディア露出が増えるに連れ、会議の記録用などのビジネスユースにも需要が広がり始めたそうです。この事例を参考に、自社商品にもなにか“ひねり”をプラスできないか・・・楽しみながら発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
 

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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