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2012年10月26日(金)更新

あの「はとバス」が“老・若”ペアガイド戦略を展開!?

早いもので、10月も月末。すっかり秋も深まりました♪ 行楽の秋、気持ちのいい秋晴れの日には、思わずどこかに出掛けたくなりますが、相変わらずあの「はとバス」は、手近なレジャーとして人気のようです。
 
同社が永きにわたって愛され続けているのは、常に世の中の動向に敏感で、定番ツアーに加え、思いっきりトレンドを意識したユニークなツアーを企画する力によるものだと思って見ているのですが、最近は『“老・若”ペアガイド』制を導入していると聞き、思わず笑ってしまいました(*^_^*)




  
同社は、2010年より特定のツアーガイドに、OGの再雇用を始めたのですが、団塊世代の大量退職により、利用者にシニア層が増えることをにらんでの戦略だったのでしょう。その上で昨春からは、若い世代のバスガイドとの「ペアシステム」を導入したのです。
 
つまり、1台のバスに、祖母と孫ほども年齢差のある2人のバスガイドが同乗するわけですが、これが意外なほどにウケているようですよ!(^^)!
 
今どきのシニアは、最先端の情報に敏感な方も多く、20代のガイドさんから、六本木の人気スポットのレクチャーを受けたりして喜んでいるのだそうです。もちろん、その陰には、年配ガイドの豊富な知識や経験によるアシストがあるのですが、彼女たちは自然と、若いガイドの教育係的な役割をも果たしているわけですね。
 
しかし、シニア層のガイドだけでは、どうしても弱くなりがちなのが安全面です。その点、若手ガイドなら、バスの誘導なども機敏にこなしますよね。つまり、ペア制は世代間格差を逆手に取り、互いの弱点を補完しつつ、最大限のメリットを生み出す賢い戦略になっている、ということです(*^^)v
 
この事例は、他業界でも、かなり参考になるのではないでしょうか? シニア世代をワークシェアリング的に活用すれば、人件費は単純に倍にはなりませんし、「ペア営業」を上手にしくみ化すれば、それだけで売上げを伸ばせる会社も出てくるはずです。
 
自社にもマネできる “一粒で何度もおいしい”しくみはないか・・・秋の夜長、楽しみながらアイデアを絞ってみてください(@^^)/~~~


2012年10月22日(月)更新

「思考できる人材」の育て方

10月も終盤、すっかり秋も深まりました。秋は、思考を深めるにも最適な季節です。今回はとある経営者の悩みを取り上げてみました。よかったら、参考にしてください(*^^)v

 
== 質 問 ==
 
人材教育に相当な時間とお金を掛けているつもりですが、なかなかこちらの期待するような「思考ができる人材」が育ちません。思考できる人材を育てるには、どうすればいいのでしょうか?

 
== 回 答 ==
 
この質問の答えはわりと簡単で、仕事をさせるときに、基本、指示命令しないで自分で考えさせるようにすると、思考する習慣が相手についていきます。
 
ただ、ほとんどの経営者の方はこれが出来ないので、部下やスタッフが思考しないようになってしまうのです。ですので、しっかりトライすることをお勧めします。
 
 
== 解 説 ==
 
経営者の方からの質問でとっても多いのがこうした内容なので、似たような質問を代表してこの方の質問にお答えします。
 
教育にいくら時間と費用を掛けても、日常で実務に入った時に社長や上司がいつも指示命令をしている環境だと、自分で考えそれを実行に移し結果を通してやり方や思考を改善していくことは出来ません。なので、自分で思考する人材は育たないと思います。
 
おそらくこういった質問をするということは、あなた自身が経営者としてあるいは上司として、部下に対してかなり指示命令タイプなんだと思いますが、それがご自分では気付いていないという状況だと思います。
 
・・・ただ、こういう事例というか状況は、日常的にほとんどの会社で起きていることでもあります・・・・(ーー;)
 
どうしてそうなってしまうか?ですが、それは、“リーダーとは指示命令する人”という概念が強いことと、目の前の仕事について絶対に自分の考えや、やり方の方が正しいし、結果もよく出ると考えているので、そうなってしまうようです。
 
・・・もちろん、緊急を要する仕事やリスクを伴う事柄の場合はその方が良いとは思いますが、気を付けて欲しいことは、指示命令をすればするほど、相手の脳は萎縮して、自分で考えるということを止めてしまうということです。
 
また自分がそんなふうに、もしずっと誰かから指示命令されていたとしたら、今の自分は形成されていたか? また、そんな環境にずっと留まっているか? と考えてみてください。
 
絶対に今の自分は形成されていないし、能力のある人なら絶対にそんな環境からは飛び出していったと思います。
 
人間というのはどうしても自分の考えで相手を動かしたいと思ってしまう傾向が強いので、また自分が上司の立場に立ち正しいと思うとその傾向がもっと強くなってしまって、無意識のうちに指示命令型になってしまうものです。
 
それでいて「なぜ自分で思考しないのか!」と叫んでも、あなたが環境を変え、接し方を変えない限り、部下に考えるという余地や時間を作ってあげることは出来ないということです。
 

 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2012年10月15日(月)更新

キティちゃんが観光大使に!? キャラクターと人間の垣根

今年(2012年)、観光庁国際交流推進課は「ビジットジャパン事業」として、海外で製品・サービスを展開する日本企業と連携し、日本ブランドを嗜好する外国人をターゲットとした訪日旅行促進プロモーションを展開中です。
 
その一環として、訪日観光客の誘致に活用するiPhone用のアプリをリリースしたのですが、そのメインキャラクターに選ばれたのは、なんと! サンリオの人気キャラクターである「ハローキティ」。ついにキティちゃんが、観光大使のごとく活躍する時代になったのです。
 
『Visit Japan With HELLO KITTY』というアプリですが、AR(拡張現実)カメラを起動すると、GPS機能と連動し、それぞれの観光地にまつわる「ご当地キティ」が登場してきて、一緒に記念撮影ができる、というものです(*^^)v ちなみに、開発はNECビッグローブが担当したようですよ。
 



 
今や、観光地の土産店には、「ご当地キティ」が当たり前のように並んでいますが、海外にもその熱烈なファンは多く、有名どころでは、マライア・キャリーやキャメロン・ディアス、ブリトニー・スピアーズ、ヒルトン姉妹、そしてあのレディー・ガガ様もキティファンとして知られています。
 
果たしてキティちゃんが、海外からの観光客をどのくらい増やせるのか、お手並み拝見といきたいところですね(^^ゞ
 
一方、フジテレビでは、10月1日付で新人女子アナが採用されました。「今年は秋採用もあったの?」なんて声が聞こえてきそうですが、その名は『杏里(あんり)ルネ』さん・・・じつは、彼女は生身の人間ではなく、CGキャラクターなのです(@_@。




 
「デジタルアナウンサー」という職種で採用された杏里ルネさんは、早速、同社のサイトの「女性アナウンサー」ページに加えられ、諸先輩方と並んでプロフィールまでが公開されています。
 
今後はデジタルデバイス普及への対応や、同局の番組とSNSとの連携強化という重責を担うほか、これまで高島アナ、生野アナ、加藤アナ、三田アナらが担当してきた「パンシリーズ」を引き継ぐそうですよ(*^_^*)
 
先日、六本木の「ニコファーレ」にて、入社式と称したお披露目会が行われたのですが、ネットでは「いつの時代のCGだよ!」「初音ミクをちょっとは見習えよ!」などといったお怒りの声もチラホラみられるものの(笑)、話題提供という点ではそれなりに期待できるのではないでしょうか。
 
それにしても、「ボーダーレス社会」とはよく言ったもので、人間とキャラクターの垣根が、どんどん無くなっていくのを感じませんか? これまで人気タレントやアイドルたちが務めていた役割を、これからはCGを含めたキャラクターが担う時代が、もうすぐそこまで来ているように感じます。
 
考えてみれば、キャラクターたちは年も取りませんし、スキャンダルも起こしません。現に、キティちゃんの誕生は1974年のこと。11月1日生まれだそうなので、人間であれはすでに37歳です(+_+)  こんな年齢まで文句も言わず、稼ぎ続けてくれるアイドルは、そうそういませんよね(笑)。
 
もちろん、キャラクター開発を安易に考えてはいけませんが(決して、素人考えで決めてはなりません)、これからの時代のひとつの選択肢として、ぜひ頭の片隅にでもストックしておかれてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


2012年10月05日(金)更新

「現場」から会社を変えるための2つの方法

一雨ごとに秋の気配が深まる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか? しだいに気候も良くなり、忙しい年末を迎える前のこの時期は、ふだんは考えないようなことに対しても、思考を深めてみるのに最適だったりします(*^_^*)
 
そこで、今回は敢えて「現場から会社を変えたい」と悩む会社員の方からの質問を取り上げてみました。あなたならこの方にどんなアドバイスをされるでしょうか? 経営者という立場を一旦忘れ、一緒に思考を拡げてみてください(*^^)v
 
== 質 問 ==

今の会社は古かったり時代の流れに遅れてしまうことがたくさんあります。ただ、自分は今の会社では未熟なこともあり、いろんな意見を言える状態ではないというのが現状です。
ただこのままでは、他の企業に負けてしまうというのが本音です。
 
今すぐに会社の流れを変えるために僕が今できることは、何があるでしょうか?  もちろん転職すればいいのもわかりますが、部下も何人かいますし、お世話になったこの会社をなんとかしたいと思っております。現場から会社を大きく変化させるには何から始めていけばよいか、教えて頂けると幸いです。

== 回 答 ==
 
正しい意見であればあるほど、そういう意見を通すのが難しいと思います。ですから、まずは信頼を得る方向でスタートするのが良いと思います。では信頼はどうやって勝ち取れるか・・・その選択肢は2つしかありません。

== 解 説 ==
 
古い体質の会社で新しい意見ややり方を実行しようとすることは、とっても大変です。その主な理由は、これまでやっていたことが結果として否定されてしまうからです。
 
質問の方の会社は、かなり年月の経っている会社のようなので、歴代の責任者や現在の担当者の立場がなくなるという内容には、意識的・無意識的に関わらず感情から組織ぐるみで反発されることが多いと思います。
 
また、大枠賛成だが実行に移すと各部署で反発を買って動かない、なんてケースも多いと思います。
 
組織病とでも言うか、組織というのは不思議なモノで、他社と比べて業績が不振になったり最悪倒産とかになりそうな場面でも、自分の立場が脅かされる方がイヤだという人間を沢山作ってしまうケースが多いので、こんな状況がいろいろな会社で普通に見られたりします(ーー;)
 
そのような理由から、やり方が理に適っていたり正しかったりすると、なおさら反発を買うことの方が大きくて、意見そのものをつぶされてしまったり、意見を言っている人間を誹謗中傷したり、組織や役職から外してしまおうという動きが出たりします。
 
こんな状況なので、あなたが上司や会社に対してこんなところが良くない、改善すべきと真正面から言っても、絶対に動かないし、いい結果は生まれないと思います。こんな状況から少しでも良い方向に会社を動かしていきたいと思うのであれば、方法は2つしかありません。
 
ひとつは、上司の言うことを徹底的に聞きながら、少しずつ信用や信頼を得ていき、上司が自分に安心してくれたことを確認した後に、上司と相談するという形で少しずつ変革を始める方法。
 
もうひとつは、自分から下の組織を他の集団よりも圧倒的に成果の上がる強い組織にして、リーダーとして経営者や経営幹部から信頼され、少しずつ大きな集団のマネジメントを任されて行くようにして、組織を改革することです。
 
どちらの方法からスタートするかは、あなたの環境で決めてください。
 
いずれにしても一番良くないのが、考えや思いをストレートに言ってしまうことです。発言は信用を得てから、これが原則です。参考にしてみてください。 



いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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