大きくする 標準 小さくする

2009年04月24日(金)更新

ブックカバーを広告メディアに!? 東芝キャリアの着眼点

金融危機以来、自社の広告宣伝費を抑えている企業も多いと思いますが、ちょっと着眼点を変えると、いくらでも「広告メディア」が見つかるという、おもしろい事例をご紹介したいと思います。

東芝の子会社で、エアコンを手がける「東芝キャリア」では、下の画像のようなブックカバーを、全従業員とその家族に配布し、エアコンが最も売れる7月までの間、『移動広告』作戦を決行中なんです!(^^)!


東芝


ブックカバーでは、経済産業省の「省エネ大賞」を受賞したことをアピール大きくアピールし、デザインも3パターンあるようですが、それぞれホームページからもダウンロードできるようになっています。
なんでもこれを厚紙にカラー印刷したものを、国内社員、約2,500名に配ったそうですよ。折り目の付け方で、文庫にも新書にも使用できるみたいです。

印刷代などの経費は、約20万円ほどだったそうですが、電車のつり広告だと、都内では2日間で数千万円ほどかかることを考えれば、社員の通勤時間を「広告宣伝」に使うことで、少しでも広告費の削減に貢献できるかもしれません。

折りしも、省エネ性の高いエアコンは、5月15日から始まる「エコポイント」の対象になるようですから、同社でも「省エネのアピール効果も高まる」と期待を寄せているそうです。

あとは、配った社員がどれだけ積極的に使ってくれるかにかかっているわけですが、結構これで、愛社精神が計れたりするかもしれませんね(笑)。

それはともかく、ブックカバーを「広告メディア」として積極的に活用しようとした、同社の着眼点は、すばらしいと思います。実際の宣伝効果はともかく、現にこうして話題になっているわけですから、それなりの成果はあるはずです。

こんなふうに、「ちょっとした」発想が、差別化戦略になっていったりしますから、経営は本当におもしろいですよね(*^^)v

あなたのまわりにも、誰も気づかなかった「広告メディア」があるかもしれませんよ。ぜひ、このゴールデンウィークを使って、積極的に“キョロキョロ”してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

2009年04月17日(金)更新

「好きを仕事に」は正解か!? 経営者の立場で考える

4月も中盤。初夏を思わせる陽気が続きます。さて、今回は、経営者会報ブログ「明大生との毎週一問百答」に寄せられた過去の質問を取り上げてみたいと思います。

== 質 問 ==
現在の仕事は「好き(趣味など)」と関係ありますか?


== 回 答 ==
社長業や経営を考えた時に、好きなことを仕事にできたら確かに幸せですが、好きでないことや苦手なこと、もっと言うと大嫌いなことを仕事にしても良い経営は出来るはずです。
また、経営をこういう形で捉えたら勉強になると思いますので、ぜひ参考にしてください。

== 解 説 ==
いろいろなビジネス本を読むと「好きなことを見つけなさい」とか「好きなことを仕事にすれば成功する」というように、好きを仕事にする事例が結構多いので、こういう質問が来ると思いますが、あくまでも私的な見解ですが、そんなに好きなことにこだわらなくてもぜんぜんかまわないと思います。

というのも、そういう本を書いた方は、たまたまご自身が好きなことを仕事にして上手くいったことを絶対視(?) して書いている場合も多いので、自分はこうだったと言っているのであって、現実にはそれだけが成功の条件ではまったくありません。(もちろん参考にはなりますので、なるほど、こういう方法もあるのだなって感じで、捉えていただければいいと思います)

ですので、「好きなことを仕事にしても、しなくても、経営は上手くいく可能性が十分にありますから、心配しなくてもいいですよ」なんて、よくこういう質問を寄せられた時には答えています。

特に、“自分はなかなか好きなことが見つからないので、まだ行動が出来ていない”といったように、行動しない理由にしてしまうことも多いので、好きを仕事にすれば成功・・・論自体は良いんだけれど、決め付けてしまうとちょっと危険なイメージを持っています。

もちろん、だから好きなことを仕事にしてはいけないといっているわけではありませんが、ビジネスモデルを考えようとする時には、最初に好きなことで・・・から入ってしまうと選択の範囲がすごく狭くなってしまうので、そんなにとらわれなくてもいいというのが正解だと思います。

また、現実にいろいろな経営者の方に今の仕事がどれくらい好きとか、最初から好きだったかを聞くと、本当にばらばらな意見が返ってきますので、気にしなくてもいいというのは現実だと思います。

さらには、「自分が成功したのは、この仕事が好きじゃなかったことで常に冷静でいられたからだと思う」・・・なんて答える社長さんもいますから、経営は面白いですよね。

今のあなたの年齢だったら、好奇心旺盛にしていろいろな考え方に客観的に触れていくといいと思いますよ。こういう質問って結構多いと思ったので、代表して答えてみました。参考になればうれしいです(*^^)v

私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』 (購読無料!)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aも「バックナンバー」にたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も受付中です(*^^)/~~~

2009年04月10日(金)更新

USJで企業研修!? リソートホテルのパッケージプラン

4月に入り、新人研修真っ盛りの企業も多いと思いますが、このところ、会議や研修向けのパッケージ商品を、企業向けに積極的に売り出すリゾートホテルが増えてきたようです。

ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)の公式ホテル「ホテルユニバーサルポート」では、飲食施設である「ポートダイニングアクア」を会議や研修にも使えるように改修し、昨年(2008年)7月から『ミーティングパッケージ』として発売を開始しました。


usj


これまで、ホテルを会議や研修に利用する場合、宴会と同じような扱いになっていたと思いますが、この『ミーティングパッケージ』は、一人当たりの料金が明示されているのが特徴で、10名以上の利用で一人当たりの料金は3,500円。

これに食事やコーヒーなどをプラスして利用でき、従来どおり宴会場を予約する場合に比べて3割程度安くなるみたいです。
さらに宿泊をプラスして、「2日目はUSJで自由行動!」というプランも可能ですから、企業がユーザーを集めた商品説明会などを開いた場合でも、欠席率が際立って低くなる…なんて効果も期待できるようです。

また、このようなパッケージ商品を使えば、参加者人数から簡単に予算が割り出せるため、担当者の会場手配にかかる手間が大きく省けるというメリットもあるんです。ホテル側の担当者と打ち合わせをしたり、見積書をチェックする必要もありませんからね!(^^)!

もちろん、こうした研修市場を狙うことは、ホテル側にも大きなメリットがあります。閑散期や平日の稼動率が向上すれば収益性も上がるわけですから、今後、宿泊や飲食に次ぐ収益の柱に立てる方針だそうですよ。

今は派手な宴会をする企業も少ないでしょうから、ホテル側としても苦肉の策だったのかもしれませんが、このUSJの場合、「遊びに来てもらう場所にビジネスユースを呼び込む」という“真逆”の発想が必要だったはずです。

経営者のちょっとした発想の差で、企業の収益性が驚くほど変わるといういい事例だと思います。自社の商品やサービスを真逆のマーケットに提供したら、どんな変化が訪れるでしょうか? ぜひ、楽しく発想してみてください(@^^)/~~~

2009年04月03日(金)更新

日本人には不向き!? 「完全歩合」セールスの採用を考える

4月がスタートしました。新しいことを始めるにもいい季節ですね。今回は、私の発行する週刊メールマガジンの読者さんから寄せられた質問に対する「Q&A」を取り上げてみたいと思います。

== 質 問 ==

住宅販売で、完全歩合制のセールスマンを訪問させています。5名を常時待機させていましたが、1人が体の具合が悪く動けなくなってしまったのです。

もっとセールスマンを増やしたいと考えていますが、なかなか完全歩合のセールスマンが増えていきません。募集の方法や、セールスマンの見つけ方で良い方法は無いでしょうか?

また、そもそも、完全歩合のセールスマンをと、考えるのがいけないのかもしれません。その辺も含めたアドバイス、どうぞよろしくお願いいたします。

== 回 答 ==

完全歩合のセールスマンで販売組織を作るというのは、おそらく日本では難しいと思います。もしするにしても、かなり工夫が必要ですので、考え直した方がいいのではと思います。それに、そもそも、経営そのものが大変になってしまいますよ。

== 解 説 ==

結論から言うと、完全歩合の営業が継続的に成り立つことは、日本では難しいと思います。これは、私自身が厳しい営業の世界にいたことがあるので、とてもよくわかります。フルコミッションでも平気で成果を上げていける人は、日本では何千人にひとりといった割合だと思いますよ。

誤解のないように聞いていただきたいのですが、アメリカ人などは、もともと外向き(不安を持ちにくい=なんとかなるさ…的明るさがある)ので可能ですが、日本人は、基本、根暗で心配性な部分を持っているので、フルコミッションのセールスなどはまったく向いていません。だから、営業組織を作って一時的に機能したとしてもすぐに壊れると思います。

もし、どうしても歩合制でやりたいというのであれば、歩合の支給の仕方を変える…例えば、1件当たりの金額にもよりますが、歩合の支払いを、成約時に半金、残りの半金を12ヶ月に分割して支払うと、生活が半金の方で維持できるようになるので、精神的プレッシャーからは解放されます。

また、この方法だと、そのセールスマンが何かすると、残りの半金がもらえなくなるので、リスク管理になりますね(ーー;)  多くの保険屋さんの歩合は、基本この方法で12ヶ月とか24ヶ月とかで割って支給されます。

また、住宅だとちょっと難しいですが、成果報酬の歩合にストックを付けるという方法があります。例えば、問屋業などルートで流れる商品の卸し先を開拓したら、その問屋に商品が流れている間は、ずっと何%かは、支払ってあげるという形を考えます。

これだと、こちら側はリスクが無く、営業側はストックのメリットが生まれ生活が安定しますので、もっと一生懸命がんばってくれます。・・・というように、販売してくれる側にもう少し何かしてあげないと、継続は無理ですね。

セールスというのは、それくらい大変な仕事だということです。参考にしてください。

私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(購読無料!)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aも「バックナンバー」にたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も受付中です(*^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

board_member

石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

バックナンバー

<<  2009年4月  >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30