2007年09月28日(金)更新

「ホノルルマラソン」ツアーの人気ぶりに思う

毎年年末に開催される『ホノルルマラソン』に参加するツアーを、旅行大手各社が今年は例年より前倒しで発売を開始し、かなりの参加者を集めているようです。

業界で最も早く発売を開始した H.I.S(エイチアイエス)でも、ウェブ上に特設ページを作ったのはもちろん、独自の「マラソン攻略講習会」を開き、事前トレーニングのレクチャーや初心者向けランニングトレーニングなどを行っています。


ホノルルマラソン


12月9日に開催される「ホノルルマラソン」は、今回で35回目を迎えるそうですが、昨年は2万8千人超のランナーが参加登録し、なんと!このうち約1万7千人が「日本人参加者」なんだそうです。参加費用は、日本国内受付(10月26日必着分)で、ひとり15,000円のようですから、日本人の参加費だけで、2億5千万以上にもなるのかと思うと…いささか複雑な感じもします(-_-;) 
以前、私のブログに書いた「ビリーズブートキャンプ」にしても、おそらく市場を牽引しているのは日本人だと思いますから、日本のマーケットが欧米各社から狙い撃ちされるのもわかります。これが一過性のブームではなく、「文化」として定着すれば、日本人は「消費者」としてしっかり成熟したと言えるのでしょうが…。

マラソンの場合は、昨年の「東京マラソン」の成功もあり、スポーツイベントとしても定着した感がありますし、日本人にとっては、オリンピックでメダルを狙える数少ない競技であるとともに、お正月の「駅伝」の視聴率からみても、日本人がかなりの“マラソン好き”であることがわかります。

だったら、思い切って世界中のランナーを日本国内のどこかに集めて、ホノルルマラソンに負けないくらいの大会を開催できないものなのでしょうか? ホノルルマラソンの人気ぶりを見るにつけ、「もってかれっぱなし」を悔しく感じ、「誰かやらないかなぁ~」などと思ってしまいます。

そういえば、私がお世話しているある会社では、社員に対して「ホノルルマラソン」への参加を半ば義務付けているんです。同じ困難を体験することにより、より社員同士の連帯感を高めるっていう意味合いもあるんですが、一番大きな目的は「自分が1週間海外に行っていても、支障のないような仕事の体制を作る」ってことなんです。

そのために、アルバイトやパートさんとも上手に連携を取ったり、仕事を「マニュアル化」することを社員に課しています。社員がほぼ全員でホノルルマラソンに参加しているなんて、かなりユニークですから、何かと話題にもなりやすいですし(*^^)v

スポーツは上手に使えば、「教育」にも効果の高いものです。スポーツの秋、まずは自社で何かイベントを企画してみるのも、面白いかもしれません(@^^)/~~~

2007年09月21日(金)更新

ライバル誌で“コラボ”企画

最近のニュースのなかでちょっと驚いたのが、大手出版社の「講談社」と「小学館」の青年向けコミック誌で、同じ漫画家の描いたイラストを表紙に採用し、2冊合わせてみると1枚の絵になるというコラボレーション企画を発表したことです。


モーニング IKKI


これは、講談社の隔月刊誌「モーニング2」と、小学館の「IKKI(イッキ)」の企画で、両誌に連載を持つ気鋭の漫画家・西島大介さんが、背景の色調を統一し、それぞれの連載の主人公を登場させて描いたイラストを両方の表紙にしたもので、それらが2枚合わせると1枚の絵になるという、ユニークなしかけです。
いわば「ライバル誌同士がタッグを組む」という、少し前までは考えられなかったことですが、その背景には深刻な「マンガ誌不況」があるようです。出版科学研究所が公表したデータによると、マンガ誌の販売部数は、平成7年の13億4301万部をピークに下降の一途をたどり、昨年には、7億4537万部と激減。老舗雑誌の「月刊少年ジャンプ」(集英社)も、今年7月に休刊となるような状況のようです。

この企画について講談社編集部では、「才能ある漫画家を応援したい気持ちはライバル社でも一緒。これからも社を超えて面白い試みをやっていきたい」と話し、もう一方の小学館編集部も「2誌で表紙を飾ることで、多くの人の目に触れてもらうことが目的です。また、最近は単行本でマンガを読む人が増えたのでマンガ誌に戻ってきて欲しい」と話しています。

たしかに、今の若い世代の「活字ばなれ」に加え、おこづかいのほとんどが携帯代に取られてしまうこともあり、雑誌がなかなか思うように売れないという現実もありますし、世の中の動きに逆行するといっても、いち企業のできることには限界があるのも確かです。

今回の事例を参考に、あなたの会社でも「ライバル」と手を組んで出来る取り組みはないか、また業界全体で出来ることはないか…などと、ぜひ発想を広げてみてください(@^^)/~~~


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2007年09月14日(金)更新

「プラレール」で社員研修?!

各企業では、それぞれ工夫を凝らした社員研修を行っていると思いますが、JR東海では、なんと! おもちゃの「プラレール」を乗務員の訓練に使っているのだそうです。

これは、最新技術を乗せて超高速で走る新幹線の安全を守るために実施している訓練で、全体の状況を把握しながら効果的な訓練ができるうえ、なにより安上がりで、しかも「なごやかな」雰囲気になるというメリットもあるんだそうです。なるほどねぇ~(*^^)v


プラレール


たとえば、故障で止まった新幹線を駅にいた別の新幹線が救援するといった想定の訓練が行われたりするみたいですが、このプラレール訓練は06年7月から開始されたもので、発案者の方は「技術進歩で、トラブルを経験する乗務員が減った。実際の車両を使った訓練では個々が全体状況を把握しにくい。この歯がゆさを、手軽な予算で解決できた」と話しています。
JR東海では、もちろん実車訓練も実施していますが、乗務員教育の基本は5冊のマニュアルだそうです。日々の業務をマニュアル化することはとても大切ではありますが、同時に「マニュアルの限界」も存在することを、経営者は知っておく必要があるでしょう。

「マニュアルだけの教育では、現場で異状に即応できないのでは」という不安を抱えていたJR東海では、沿線全駅を再現できる量のプラレールパーツを購入し、信号機などは特注したといいます。

メーカーである「タカラトミー」は、「最初は驚いたが、現場の方々から直接いただく意見はとても貴重。今後に役立てます」と話し、特注を受けた標識や信号機を、早速商品化したそうです。

「プラレール・訓練用パック」なんかを作って、鉄道各社に売り込んだりしたら、結構なマーケットになるのではないでしょうか…。

それはともかく、ちょっとしたアイディアで「マニュアルの限界」を超えた発想力には、ちょっと感心してしまいました。例えば、営業マン研修などに使えるゲームなんかも、探してみたら結構あるかもしれませんよね。

この事例を参考に、自社の研修のあり方を見直してみると同時に、自社製品を他業界の研修用に活用できないか……などと発想を広げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

2007年09月07日(金)更新

ボーズ・ビー・アンビシャス?!

これまでは、お寺で静かに檀家さんを待つ存在だった僧侶たちが、ユニークな布教活動に乗り出しているようです。地域との結びつきが薄れがちな都会のお寺だと、儀式だけの「葬式仏教」だけでは存続が難しいという問題もあるようで、若手の僧侶たちがさまざまな取り組みを始めています。

東京都江戸川区「密蔵院」の住職さんは、新小岩駅近くのライブハウス「チッピー」で、毎月1回『声明(しょうみょう)ライブ』なる活動をしているのだとか。若手僧侶2人とともに袈裟(けさ)姿でステージに立ち、独特の節回しでお経や梵語(サンスクリット語)を唱えるのだそうです。


坊さん



はじめのうちは、店の扉を開けたとたん、お通夜と間違えて帰ってしまうお客さんもいたようですが(ーー;)、このライブを始めてもう5年にもなるそうですから、しだいに定着し、今では癒しを求めてやってくる固定客も増えたみたいです。日本のゴスペルって感じなのでしょうか…。終了後、客席で人生相談に乗ることもあるそうです。
一方、オフィスビルに囲まれた港区虎ノ門の「光明寺」では、本道前にしゃれたイスとテーブルを並べ、『神谷町オープンテラス』として開放しているのだそうです。ランチを持ち込むこともできるので、お昼時は近くの会社のOLたちで結構な賑わいをみせているのだとか。

さらに「ツナガルオテラ神谷町オープンテラス」というブログまで開設しています。先の「密蔵院」のホームページも、「参加するお寺」をコンセプトにしたとってもやわらかい作りになっているので、企業もこのセンスをおおいに見習うべき点があるように思います(*^^)v

光明寺によると「お寺はかつて地域コミュニケーションの中心だった。現代では、カフェに行くような気持ちで足を運んでもらえる寺をつくろうと企画した」と話していますが、「時代が変わった」などと嘆くばかりでなく、自らを時流と合わせていく感覚も大事だなぁ~と、ちょっと感心してしまいました。

また、港区愛宕の「青松寺」では、03年から「ボーズ・ビー・アンビシャス(坊さんよ、大志を抱け)」という呼びかけで、宗派を超えた若手僧侶が、仏教の抱える問題について本音をぶつけあう集いが続けられているそうです。

この活動を応援している、「がんばれ仏教!」などの著者で、文化人類学が専門の上田紀行・東工大准教授も「僧侶が寺に引きこもったままでは、社会の苦しみは救えない」と話していますが、これはビジネスにも通ずる大事な発想だと思います。

特に日本古来の伝統技術を継承したり、老舗と呼ばれる会社を受け継いでいる経営者の方には、ぜひこうした発想を持って欲しいと思います。この事例を参考に、自社のビジネスを時代にキャッチアップする方法を考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

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