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2007年08月31日(金)更新

おさかなマイスター

水産3団体で作る日本おさかなマイスター協会は、魚の専門資格「おさかなマイスター」育成講座をスタートさせるそうです。民間資格ではありますが、築地で魚の知識を学び、日本の魚文化を守ろうということのようです。


築地


これはおそらく、「野菜のソムリエ」の成功事例をヒントにしての動きのような気もしますが、業界団体がこのような取り組みをすることは、とてもすばらしいと思います(*^^)v

これは、水産庁が平成18年度の白書に書いた「かつてない魚離れが起きている」という指摘を受け、状況を好転させようと、業界が一体となって立ち上がったのでしょう。家庭や学校での子ども向けの食育や、スーパーなどの販売員、または調理関係者にこの資格を活用してもらいたいみたいです。
この10月から、築地の「おさかな普及センター資料館」において、アドバイザー育成講座がスタートします。期間は3ヶ月、全11回で、12万6000円。来年4月からは、いよいよ「マイスター講座」が始まるそうです。

講師は、築地の鮮魚店や水産研究機関の専門家などで、たとえば、冷凍マグロの解凍に塩水の湯を使うプロの技を伝授したり、「比較さしみ論」では、天然物と養殖物の違いを比較したり、ミナミ・メバチ・キハダなどのマグロを食べ比べ、味の違いを研究したりするみたいです。ちょっと面白そうですよね(*^_^*)

もちろんちゃんとした勉強もあって、旬の魚や栄養を学んだり、漁法、目利き、適した調理法、取り扱い方法などが学べるのだとか。今や一般消費者とプロの情報格差が年々縮まるなか、「専門家の知識をきちんと教える」という姿勢は、ビジネスを展開するにおいても、大いなるヒントになりそうです(*^^)v

あとは、この「おさかなマイスター」の存在を、どこまで広く認知してもらえるかの勝負になるでしょう。野菜のソムリエのように、人気タレントを広告塔にするのか、雑誌とタイアップしたり、楽しいイベントを企画したりもするのか……今後の展開にしばし注目してみたいと思います(@^^)/~~~

2007年08月24日(金)更新

本とサイトを連動させる

私ごとで恐縮ですが、2003年に出版された単行本『営業マンは断ることを覚えなさい』が、この度文庫本に生まれ変わりました(*^^)v
文庫本発売に合わせて、この書籍の専用サイト『断る営業.com』をオープンさせ、新たなしくみ作りに取り組んでいるので、今日はそのお話をしたいと思います。


本


この本の前身は、私が6年ほど前に自費出版した、100ページ足らずの小冊子です。と言っても、この小冊子は販売を目的に作ったものではなく、『主導権を持った営業スタイルやマーケティングの知識』を顧問先の幹部社員に教えるために、研修資料(レポート)としてまとめたものだったのですが、その内容が評判になり、自然とクチコミで広がったことで、自費出版することになったのです。
この小冊子を売るために最初に試したのは、経営者の団体などの機関紙や業界紙に広告を掲載して、販売する、という方法でした。

ちなみに広告のサイズは、6cm×8cmという小さなもので、料金も2万4千円程度だったと思います。小冊子の値段は、買いやすく、たとえ内容が気に入らなくても後悔しない価格帯にしようと思い、1冊あたり800円に設定しました。ざっくり計算して、印刷代などの原価は半分ですから、この広告で60冊売れれば広告費が回収でき、永遠に広告が出し続けられる、ということになります。

この方法は、確かに効果がありましたが、広告というものは、どうしても頼んでから実際に掲載されるまでのタイムラグが発生します。おりしも、顧問先で「メルマガ」のことが話題になりました。恥ずかしながら、その頃の私は、「メールマガジン」の存在さえ知りませんでした(――;)

しかし、ピン!ときた私は、そこから持ち前の好奇心とバイタリティを楽しく発揮して、メールマガジンとホームページを使ったWebでの「売れるしくみ」の構築に当たります。今でこそ、「Webマーケティング」という言葉も当たり前のように使われていますが、たぶん私が、このしくみで本を売った最初の人だと思います(*^^)v

あれから、約5年の歳月が流れ、インターネットを初めとする私たちを取り巻く環境も随分と変わりました。今では、ネットオンリーで情報商材を売る人たちも大勢表れましたが、私自身は、Webマーケティングもそろそろ次のステップへ進むべきだと考えていました。

そんななか、「営業マンは断ることを覚えなさい」の文庫化が決定し、私は、実験のチャンスとばかり、次のステップへ向けて、この「断る営業.com」の企画を立てたわけです。
というのも、年間にものすごい数の新刊が出る昨今では、本の寿命(本屋さんの店頭に並ぶ期間)はせいぜい半年。良い本はずっと売れるべきなのに、それを許さない現実があります。もちろん、ネット書店もありますが、膨大な書籍の中からは、目的意識がなければ、本は探せません。そこで、私は専用サイトを作り、有益な情報提供を続けることで長く本を売ろう、と考えているのです。

今は技術の進歩もあり、サイトを比較的短時間で、簡単に作れるようになりました。私は、サイトを作る速さとビジネスの速さは比例すると思っているくらいです!(^^)!
こうして「営業マンは断ることを覚えなさい」は、情報化社会とともに進化を続けるわけですが、マーケティング事例としても、かなりユニークな存在だと思います。ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~


★8月31日まで、「著者自ら徹底解説!断る営業と売れるしくみ」の動画(取り下ろし32分!)が見られる新刊キャンペーンを展開中です!

2007年08月17日(金)更新

プラネタリウムのリバイバル人気に思う

ひと昔前の「プラネタリウム」といえば、子ども向けの天文学習施設というイメージでしたが、近年、プラネタリウムのリニューアルが相次ぎ、お客さんの裾野が広がっているようです。


プラネタリウム


東京・池袋にある「サンシャインスターライトドーム“満天”」は、きらめく星空に花火が打ち上がる映像を映したり、アロマの香りとロマンチックな音楽で会場の雰囲気を盛り上げたりして、新たなデートスポットとしての人気を獲得しています。

大人向けに設定された夕方以降の回では、お客さんの6割以上がカップル、という日も多いみたいです(*^_^*)

一方、「葛飾区郷土と天文の博物館」は、今年3月に、これまで人類が観測した全宇宙の天体データを映像化できる『デジタル・ユニバース』を国内で初めて導入しました。これが中高年の知的好奇心を刺激したらしく、リニューアル後は順調に動員数を伸ばしているようです。
従来のプラネタリウムは、地上から見上げた星空を平面的な映像にするだけでしたが、今どきのプラネタリウムは「デジタル技術」を採用し、立体的な映像をドームに映し出すことで、まるで宇宙旅行や宇宙散歩を体験したような気分にさせてくれるんだそうです。これなら、大人も十分楽しめますよね。

バブル崩壊以後、娯楽の多様化もあって、プラネタリウムの人気は下降線をたどる一方。都内では平成13年に渋谷の「五島プラネタリウム」が、続く15年には、「満天」の前身である「サンシャインプラネタリウム」が閉館しました。

しかし、人類の宇宙に対する憧れには、普遍的な要素があります。新しい技術を導入したり、魅力ある企画を打ち出すことで、プラネタリウムには、もっとお客さんを呼べるはずなんです。

しかも今なら、「リバイバル」的要素もあり、注目を集めているので、親子はもちろん、世代を超えた会話のきっかけにもなりやすいわけです。

要は、多くの人に「行ってみたい」と思わせるような、魅力あるプログラム作りができるかどうかに、プラネタリウムの未来がかかっているわけです。

そのなかで、杉並区立科学館では、米国の著名研究者にインタビューするなど、最先端の宇宙研究を独自に取材し、番組化しているようです。設備はデジタル化しても、製作会社から購入した番組を流すだけの館もあるなかで、とても立派な取り組みだと思います。

同館の物理指導担当係長の話では、「大人向けの番組を作り続けるには、職員に十分な知識が必要。でも、短期間で集客実績を要求されたり、職員が数年で異動したりと、公営のプラネタリウムには専門家が育ちづらい環境にある」そうです。

そんな問題意識から、彼は3年前に、プラネタリウムの職員が最新の天文学を学ぶワークショップを開催することにしました。

「星座の美しさだけでなく、旬の宇宙の話題を提供するのもプラネタリウムの役割です。『やさしい内容=みんな喜ぶ内容』ではない。難しいけれど面白い番組作りをしなければ」という言葉には、かなりの説得力があります。

企業としても、商品開発の方向性や、情報発信のヒントになる考え方だと思いますので、ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~

2007年08月10日(金)更新

フィンランド大使館の「教育サイト」に学ぶ

唐突ですが、世界で一番子どもの「学力」が高い国はどこかご存じですか?


答えは「フィンランド」だそうです!

これは、経済協力開発機構(OECD)の国際学力調査(PISA)の結果なんですが、15歳を対象にした「学習到達度調査」の「読解力」と「科学的能力」の分野で、参加41カ国中、フィンランドがトップの座に輝いたそうです(ちなみに日本は、読解力で14位、科学的能力で2位という結果だとか)。


フィンランド


そんなフィンランドの教育を、日本の子どもたちにも紹介しようと、フィンランド大使館は、インターネット上に「プロジェクト・フィンランド」という教育サイトをオープンしました。
それを知って、私も早速そのサイトを見てみたのですが、かなりグレードの高い作りになっていて、ちょっと感心してしまいました。同国の人気キャラクター「ムーミン」と一緒に、『自ら学ぶ教育』を疑似体験できるしかけになっているんです(*^^)v

もともとこのサイトは、平成15年に、駐米フィンランド大使館が作成したもののようですが、評判がよかったことから、このたび日本向けにリニューアル・オープンし、ムーミンがガイド役となって、フィンランドの「教育・自然環境・ハイテク・エネルギー問題・社会福祉」などについて、自主的に学べるように作られています。

なんでも「自ら考え、学ぶように導くのがフィンランド式」だそうで、サイトの一部には、対象年齢の小学5年生から中学3年生には、すこし難しい漢字や表現もありますが、「わからないことがあれば、自分で辞書をひいて調べるのがフィンランド式」だと、駐日大使は話しています。

このサイトでは、まず「学び方を学ぶ」ことが大切だ、ということを理解してもらうのが目的なのでしょう。クイズ形式にして、子どもたちの興味を引き付ける工夫や、サイト全体のやわらかいイメージには、本当にセンスを感じてしまいます。どこかの国の官公庁のサイトとは、随分違いますよね(――;)

情報化社会が進めば進むほど、ただ、情報を発信することにとどまらず、「いかに相手にわかりやすく情報を伝えるか」という技術にも日々磨きをかけないといけません。そういう観点で、このフィンランドの教育サイトをよいヒントにしていただければと思います(@^^)/~~~

2007年08月03日(金)更新

コンテンツを集めるしくみ

日本のネット通販業界で、確固たる地位を築きつつある「アマゾンジャパン」の戦略については、私もかねてから注目しています。

ポイント制の導入や、ショッピングモールの展開については、私のブログにも以前書きましたが、先月から、販売商品に関する写真を利用者が投稿できる「カスタマーイメージ」機能が追加されたのをご存じでしょうか?

現在アマゾンでは、書籍のほかにも、ものすごい数の商品点数を扱っています。書籍、CD、DVDなどであれば、「買おうかどうしようか」迷ったときに、他のユーザーの書いたレビューを参考にしている人も多いと思いますが、それを「写真版」にして、よりよい形で展開しようと考えたのでしょう。


アマゾン


たとえば、上の写真は、「ポータブル冷蔵庫」内部の投稿写真です。メーカーから提供されるカタログ写真だけでは、実際の大きさや使い勝手、はたまた「ペットボトルが何本入るか」などの細かい情報がわかりにくい面もあります。
たとえば、上の写真は、「ポータブル冷蔵庫」内部の投稿写真です。メーカーから提供されるカタログ写真だけでは、実際の大きさや使い勝手、はたまた「ペットボトルが何本入るか」などの細かい情報がわかりにくい面もあります。

それを、ユーザーからの投稿写真で補おう、という試みなのです。かなり頭いいですよね(*^^)v

利用者は、自分の撮った写真をコメント付きで投稿でき、投稿写真は、商品詳細ページに掲載されます。また、別の利用者が、その写真やコメントが「役に立ったかどうか」を投票でき、賛成票の多い写真は、上位に掲載されるみたいです。

この「カスタマーイメージ」の機能は、米国ではすでに2004年9月から開始されていて、今回、日本・ドイツ・フランス・英国の4カ国で同時にスタートを切ったようですが、アマゾンのサイトはこの機能を付加したことで、ますます他のショッピングサイトから抜きん出た存在になると思います。

みなさんも経営者として、自社サイトの運営に係わっていらっしゃると思いますが、サイト運営で一番たいへんなのは、いかに更新頻度を上げ、有益なコンテンツをどうやって充実させていくか、ということに尽きます。

そのために、社内に専任スタッフを置いたり、高い費用を払って、ホームページ制作会社に依頼したり…と何らかの策を講じていらっしゃることでしょう。

ところが、アマゾンのこうした機能は、見方を変えれば、「一番たいへんなコンテンツ制作を、ユーザーに手伝ってもらえる」ということなのです。しかも、無料で!(^^)!

もちろん、このシステムを構築するには、かなりの費用を投資していると思いますし、セキュリティの問題などもありますが、これからの時代は、『ユーザーといかにインタラクティブ(双方向的)な関係を築けるか』が、ユーザーに「選ばれる」企業の条件でもありますから、経営者は、常にこうした方向性を模索していく必要があると思います。

一気にアマゾンのようなしくみは作れないにしても、社内外に散らばっている有益なコンテンツを、いかに集めていかに活用すべきかを、一度真剣に考えてみてはいかがでしょうか。私は“コンテンツを制する”ものが、“情報化社会を制する”…と思っています(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

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