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2007年05月31日(木)更新

iPodを販促に活用する法

突然ですが、巷で人気の携帯音楽プレーヤー「iPod」をお使いでしょうか? 私も、たまに出張などに持って出かけて、好きな音楽を楽しんでいますが、そのiPod、今や音楽を楽しむだけの道具ではなくなってきているようです。

化粧品会社のエスティローダーが、アップルのネット版音楽管理ソフト「iTunes」から、スキンケア用品の使い方を紹介する映像番組の配信事業を始めたというのです。

ipod 

エスティローダーが採用したのは、「ポッドキャスティング」という方式で、「iTunes」から番組を無料でダウンロードしてもらい、自分のiPod上で再生してもらう方法ですが、「エスティーローダー スキンケア&メイクアップアドバイス」の名称で、約10分の番組を配信しているそうです。
同社では、所属のメイクアップアーティストが、製品の基本的な使い方を実際に指南したり、季節ごとのテーマを決めたりして番組を制作しています。たとえば夏に向かう今のシーズンは、「美白」をテーマに、同社の美白関連用品の正しい使い方などを盛り込んでいるみたいです。

今後、新製品の発売時期などに合わせて、年間で4番組の配信を予定しているそうですが、この方法は、説明型の商品にはピッタリな販売促進の方法です。他社もまねしたくなるんじゃないでしょうか(*^^)v

売り場で見ただけでは、いまいち使い方がよくわからない商品や、使い方しだいで、結果に大きく差が出るような商品には、動画で説明できるこの方法は、かなり効果があるでしょう。

しかも、iPodを既存のインフラとして認識し、そこに向けて番組を配信するわけですから、賢い方法だともいえます。

このように、情報化社会とは、経営者のアイディアとセンスさえあれば、昔ほどの投資をしなくても、新しいことをどんどん試せる世の中です。この事例を参考に、ぜひアイディアを絞ってみてください(@^^)/~~~

2007年05月23日(水)更新

中小企業向け“社歌”はビジネス

少し前ですが、新聞を読んでいたら、ちょっとおもしろい記事に目が止まりました。2001年に17歳でロシアからアメリカに移住した青年が、中小企業向けに社歌を制作するビジネスを立ち上げたというのです。


社歌


大企業には、経営理念や社風をなど織り込んだ社歌があったりしますが、その制作には、結構な費用と時間がかかるので、中小企業では、「社歌があったらいいな」と思っても、なかなか実現できなかったと思います。

そこで、彼は「中小企業に需要を絞って、社歌を制作するビジネスはニーズがあるかも」と考えたのです。もともと彼は、ロシアの教会で聖歌を歌ったり、オルガンを弾いたりしていた音楽好きだったので、好きなことを仕事にしたいという思いもあり、06年にサンフランシスコに「eNthem(エンセム)」という会社を設立しました。
会社設立当時は、それまで社歌を作ろうなんて考えたこともなかったような中小企業を訪ね歩いて、社歌の重要性を説明して歩いたそうですよ。なかなかガッツがありますよね(*^^)v

といっても、社歌にお金をポンと出してくれる社長さんは、簡単に見つからなかったようで、最初は制作費を思いっきり安くして作ったそうです。作詞、作曲から録音まで含めて500ドル(約6万円)という価格にもかかわらず、ジングル(テレビやラジオのCMのためだけに作られた短い曲)とは違い、たっぷり3分はある曲を提供したそうですから、かなり喜ばれたことでしょう。

社歌は買取式で、作ってもらった会社では、電話の保留音にしたり、社内で放送したり、また、顧客や社員にCDにして配ったりと、いろいろな方法で活用するそうです。

軌道に乗り始めると、彼は会社ごと買ってもらうことに成功し、今はコンルタントとして経営に参加。制作費も700ドルに値上げし、月に10~15社の社歌を制作。今年の総売り上げは15万ドル(約1800万円)と予測しています。

ロシアの青年が、ちょっとした思いつきでビジネスを立ち上げられるアメリカの環境はすごいと思いますが、それを軌道に乗せるとあっという間に事業を売却・・・(――;) 価値観や考え方の違いといってはなんですが、すごいですよね。

日本だと、一般には事業は思いを持って始めるので簡単に売ろうと考えないものですし、まだ、そんなに会社を買うっていうのもノーマルじゃないですが、これから、日本も法律がかわってどんどんM&Aの時代にいっていったら、商習慣がこれだけ違っていると、混乱するだろうなぁ~って思います。

売却目的で事業を立ち上げ、企業は事業の開発費や初期投資する代わりにそういった事業を買収・・・効率的って言えばそうですけどね。みなさんはどうお感じになりますか(@^^)/~~~

2007年05月10日(木)更新

“ダムマニア” にみるニッチでディープなマーケット

今、ダムをこよなく愛する「ダムマニア」が急増中だそうです。個人運営のダムホームページも30を超え、ネットを通じてダムに興味を持つ人の輪が広がり、実際に仲間同士でダムを見学するイベントを開催したり、ダムの写真集やDVDまで発売されているそうですから、ちょっと驚きです(@_@;)


ダム


数あるサイトの中でも、会社員の荻原さんが運営する『ダムサイト』は、全国約180ヵ所のダムを網羅し、ランキングなどのデータも充実、1日200~600ほどのアクセスがあると言います。サイトでは、重力式やアーチ式といったダムの形式や、構造上の特色などを図解して解説しているので、国土交通省の幹部からも「われわれのサイトよりもわかりやすい」と太鼓判を押されているのだとか。
また、人気サイト『ダムマニア』を運営する宮島さんは、「ダムマニアにもヒエラルキーがある」と分析しています。

ダムマニアのレベル1は、ダムに行く目的が写真という「撮影派」。鉄道マニアの中でも、写真目的の人を「撮り鉄」と呼ぶそうですが、こちらは「撮りダム」ってわけです。一般的には、風景写真のようなものを想像しますが、本格派のマニアは、水門やバルブといった施設の細部も丹念に撮影するそうです。

レベル2は、他のダムとの違いを比較したりして、「調べて楽しむ学習派」。さらに、レベル3は、ダムを求めて全国行脚する「巡礼派」だそうです。宮島さんは、この巡礼派を集めた見学ツアーを3か月に1回程度開催しているようです。

おもしろいのが、この宮島さんが勤務先の割烹料理店で作ってしまった「ダムカレー」。ご飯を堤体、ルウを水に見立ててカレーを盛り付けたもので、ダムの形式に合わせて、アースダム、重力式ダムなど4種類あるそうですが、メニューには載っていない完全な「裏メニュー」ながら、マニアの間ではけっこう評判になっているみたいです!(^^)!

実際、マニアたちが食べに来ると、スプーンでご飯を崩すときに「ダム決壊!」と掛け声を口にするのがお約束だそうですから、だいぶディープな世界ですね(笑)。

しかしながら、一瞬誰が買うんだろうと思ってしまうダム写真集やDVDも、それぞれ数千程度売れているといいますから、ビッグヒットは狙えないものの、マニアたちは確実なマーケットになりつつあるいうことです。

情報化社会では、ネットを通じ、マニアたちは勝手にコミュニティを増殖させていきます。一般的には少数派の趣味でも、全国規模で集まれば、けっこうな人数になるというもの。ネット社会では、それがいとも簡単に実現するのです。

マニアたちは、自分の趣味に合えば、けっこうな金額を使ってくれるものです。経営者としては、こうした現象に目をむけ、「自社の商品もマニア向けに提供できないか」なんて考えてみると、おもしろいかもしれません(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

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