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2007年10月26日(金)更新

ビジネスチャンスが潜む?! 今どきの「洗濯」事情

その昔、コインランドリーと言えば、ちょっと薄暗くて古びたマンガ本が置いてあり……みたいなイメージでしたが、今どきのコインランドリーはすっかり様変わりしているのをご存じでしょうか?

一瞬「カフェ」と見間違うほどのきれいな作りになっていたり、スタッフが常駐していたり、はたまたネットで洗濯機の空き状況をリアルタイムに公開しているお店もあるようです。


コインランドリー


今の時代、ほとんどのご家庭に洗濯機はあるでしょうが、家庭用洗濯機では洗いにくい毛布などの大物の洗濯にコインランドリーを利用するケースもあるようですから、お店をきれいにして、ちょっとしたコミュニティースペースのようなテイストにすれば、けっこう近所の主婦たちが集まってくるかもしれません(*^^)v
また、アメリカからやってきた「洗濯代行」サービスもなかなかの人気ぶりのようです。従来のクリーニングとは違って、これまで家庭で洗っていたTシャツ・靴下・下着なとの洗濯物をすべて「集荷」し、洗って、干して、たたむという時間のかかる作業をすべて代行してくれるサービスなのです。

アビッシュが展開する「WASH&HOLD」では、専用ランドリーバック(1袋の目安は約6kgでTシャツなら50枚前後。1~2人暮らしで約1週間分相当の洗濯物)に詰め放題で、2,800円だそうです。しかも、専門スタッフがていねいに手たたみして、自宅まで届けてくれるのです。

このサービス、当初は女性には受け入れられないだろうと考えていたようですが(下着などを人に洗ってもらうのには抵抗ありそうですから)、いざサービスを開始してみたら、一人暮らしの若い女性たちの利用もけっこう多いようです。

専用のランドリーバックと、洗濯物をいれたまま洗えるランジェリーネットを用意し、集荷から洗濯・仕上げ・お届けまで「ほかの人の洗濯物と触れることは一切ない」というやり方で、プライバシーを守ったことにも勝因がありますが、それよりも「お天気の休日を家事でつぶしたくない」と考える人が増えた、と見るべきだと思います。3,000円弱で休日の洗濯から開放されるなら、安いものなのかもしれません。

一方、「出張族」の洗濯物を引き受けようと、「旅クリ」なるサービスを始めた会社もあります。IT関連コンサルタントを手がけてきたアプロディーが今秋立ち上げたビジネスなんですが、顧客が専用のランドリー袋に入れて、提携先のクリーニング工場に自分の洗濯物を宅配すれば、原則5日後の所在地に、仕上がり品を宅配してくれるのだとか。

料金は、一般的な洗濯物1袋(2kg相当)で2,400円。スーツ上下のドライクリーニングだと1,700円。街中のクリーニング店よりはやや割高感があるものの、仕上がりのグレードには自信があるようですから、中5日という納期さえ短縮できれば、利用者の裾野が広がる感じもします。

こんなふうに、ちょっと調べてみただけでも、「洗濯」まわりのビジネスは大きな変貌を遂げているのがわかります。時代とともに、人々の意識も確実に変化しますから、昔からある既存のビジネスでも、切り口やサービスの方向性を見直すことで、まったく新しいビジネスとしてマーケットに受け入れられる可能性があります。ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~

2007年10月19日(金)更新

高校の“実習ショップ”で商売感覚を磨く

学校の授業で「実習」程度に職業体験をするという話は聞いたことがありますが、どうやら最近では、その動きがかなり本格化しているようです。今回は、その一例を紹介したいと思いますが、神奈川県立小田原城東高校では、チャレンジショップ「Gestoreおだわら」を作り、全国の農水産高校が実習で作る食品を流通させているそうです。

店名の「Gestore(じぇすとーれ)」とは、イタリア語で「経営者」という意味で、文字通り次世代の経営者を育てることを目的としているのでしょう。農業校や工業校には、それぞれ「農場実習」「工場実習」があるのに対し、商業校には、実際に職業体験できる施設がほとんどないのが現状だそうです。


じぇすとーれ


世の中にないのであれば作ってしまおう、とばかりにオープンしたのがこの「Gestoreおだわら」。そもそも、市主催の「起業プランコンテスト」で金賞を受賞したことをきっかけに、その賞金10万円とPTAからの出資金30万円を元手に、地元の商店街にも相談しながら、平成16年4月にJR小田原駅近くの小田原銀座商店会の空き店舗に開設したそうです。
かれこれ4年目になるわけですが、高校生同士のネットワークを活かしながら、扱う商品をインターネットで探し、「安全なものの販売」を基本方針に運営してきたそうです。現在は、静岡県立下田南高校“産”の「モロヘイヤの粉末」や、神奈川県立三崎水産高校“産”の「ツナ缶」など、24道府県45校と取引をしているとのこと。

取り扱い品目はゆうに150種類を超え、北は北海道の「ほたて水煮」から、南は沖縄の「ゴーヤ麺」まで、バラエティ豊かな品揃えを実現しています。授業終了後の午後3時から6時まで、2~4人の生徒が交代で、制服姿で店舗に立つそうです。

ただ、3年間続いた市からの家賃補助が今年で打ち切られることもあって、今後の存続には本格的な「経営」を余儀なくされるようですが、定休日の毎週月曜日には、生徒18人からなる「店舗経営同好会」で幹部会議を開き、いろいろな企画を話し合うのだそうです。

7月には、東国原宮崎県知事の人気に目をつけ、「宮崎フェア」を企画。高校だけでなく、企業からも「名産品」を仕入れることに成功し、「宮崎フェア」の好評ぶりにかなりの手ごたえをつかんだといいます。

今後は、経営安定を目指して、業者に製造を委託する「自主開発商品」も検討中だといいますから、ぜひ頑張って欲しいものですね(*^^)v

こうした高校生ならではの感性や積極性が地元の商店街にも好影響を与え、さらには自治体などと上手にコラボレーションできれば、地域に「好循環」が生まれるはずです。

この事例から学べることは、今までビジネス界に関係なかった層の人たちをこんなふうに上手に参加させることで、ビジネスに違った角度が生まれるということです。

たとえば、開発した新製品を幼稚園に持ち込んで、「どれがいいですかぁ~?」と聞いて手を挙げさせ、その結果を写真と一緒に「○○幼稚園の園児が選びました!」みたいに告知したりするのはどうでしょう。同じ新製品の告知でも、ぐっと話題性が上がり、メディアにも取り上げられやすくなるはずです。

または海外にまで裾野を広げ、「ケニアで選ばれた・・・」みたいな切り口も楽しいですよね。こんなふうにアイディアはどんどん広がります。ぜひ、発想力豊かに自社のビジネスを捉えなおしてみてください (@^^)/~~~

2007年10月12日(金)更新

中小企業向け「エコ」認証

みなさんのなかには、ISOなどの国際規格をお持ちの会社もいらっしゃるかもしれませんが、その取得にあたっては専門知識も必要ですし、それなりの費用もかかり、中小企業にとってはかなりハードルの高いものであることも事実です。そんななか、費用が安くて手間もかからない「地域版環境認証」が各自治体で生まれているのをご存じでしょうか?

京都では、「京都・環境マネジメントシステム・スタンダード(KES)」という環境認証がスタートしていますが、これは京都市や企業、市民らが集まった「京のアジェンダ21フォーラム」のなかで、中小企業向けの規格を求める声が高まったことから、2001年に作られたもののようです。


KES



ISO14001などの国際規格は、取得に100万円程度、コンサルティング費用などを含めると数百万円かかるケースも多いようですが、このKESの取得には、初級レベルで約10万円、ISO14001と同じ要求水準を設けたレベルでも約30万円だそうですから、中小企業にとってはありがたい規格です。
実現の裏には、大企業を退職した専門家らがボランティアとして取得企業の認証や管理を助けているために費用が安いというからくりもあるようですが、KESの管理は、フォーラムからNPOの「KES環境機構」が受け継ぎ、01年には104件だった登録数も、07年8月末時点で1,020件にまで増えているそうです。

その他にも、地域版環境認証は、青森県弘前市の「ASE」、東京都の「エコステージ」、横浜市の「Y-ES」など、全国で約15ほどあり、その管理機関はNPOが多いものの、なかには「企業」が主体となっているものもあるようです。

行政も活用を促していて、取得費用の補助制度がある自治体もあるのでよく調べてみるといいかもしれません。さらに、金融機関までが関連商品を開発しているのにはちょっとびっくりしましたが、たとえば三井住友銀行では、「ビジネスセレクトローンECO(エコ)」という商品を作り、環境認証を持つ中小企業向けに、5千万円を上限に貸し出し金利を最大0.5%優遇してくれるそうです。金融機関としても、環境に配慮している企業に融資することで、社会貢献をアピールできるメリットもありますよね。

それはともかく、ようやく「エコ」がビジネスに結びついてきた感がありますが、「国際規格」だからといって海外に多額の費用を払うばかりでなく、日本国内でそれに見合う取り組みが始まったことはすばらしいと思います。

まさに「その手があったか!」みたいな感じがします。この規格を海外の企業が日本に取りに来るようにまでなればさらにいいですね(*^^)v 自治体のなかだけに目を向けず、PR方法も含め、もっと視野を広げて大きく考える団体が出てくればおもしろいなぁ~などと考えてしまいました(@^^)/~~~

2007年10月05日(金)更新

大人版『キッザニア』?! なりきりツアーが人気

今年、東京の豊洲にオープンした子ども向け職業体験型テーマパーク『キッザニア東京』が大ブレイクしていることはご存じかと思います。少し前に私のブログでも取り上げ、このコンセプトは結構大人にも通用するのでは? といったお話をしたのですが、どうやらそれを真剣に具現化したビジネスが受けているようです。

ANAセールスがこの8月に開催した「東京メトロまるごと体験ツアー」は、東京メトロの研修センター(動力車操縦者養成所)で、運転手が実際に使うシミュレーターを使った訓練ができるというものだったそうですが、「4歳~12歳の子どもとその保護者」を対象にしていたものの、「お子さんより目を輝かせて楽しんでいる親御さんも多かった」そうです。


メトロ


普段、養成所のシミュレーターは一般開放されていないのですが、地下鉄博物館などの簡易シミュレーターと違って、計器など運転室の中は本物と同じ。しかもドアの開閉まで可能とあってか、鉄道好きにはたまらないみたいです。同社ではツアーの好評ぶりを受けて、東京メトロ側の受け入れが可能なら、第2弾も企画したいと意気込んでいるようです。
一方、エイチ・アイ・エスでも、今月18日から12月末まで、台湾・台北市近郊にあるトレーニングセンターで、キャビンアテンダント(CA)の訓練を受けられる体験ツアーを実施するそうです。

18歳から35歳までの女性を対象に、実際にユニフォームを着て機内食サービスを練習したり、機内での立ち方・歩き方、緊急時の対応などをトレーニングするそうです。同社によると「申し込みも入っており、反応は予想以上にいい」そうです。これって、かたちを変えた「求人活動」になるかもしれませんね。

それはともかく、体験ツアーの増加には、単なる観光に飽き足らなくなった層が、「大人の社会科見学」に注目しはじめているといった背景があるわけです。京情緒あふれる祇園での「舞妓さん変身プラン」なども相変わらずの人気ぶりだそうですし、タイ式マッサージやバリ式のエステ、イタリア・トスカーナ地方の家庭料理など、一度体験して気に入ったものを、今度は自らやってみたいという需要が、20~30代の女性を中心に高まっているのだそうです。

現にANAセールスでも、「通常のパック旅行は価格競争にさらされているのが現状だが、プロがアレンジしなくてはできない『特別な体験』なら、多少高くても参加してくれる」と話しています。

私は常日頃から「世の中は、自分のためにお金を出して実験してくれている」という観点で世の中の現象を見ることをおすすめしていますが、経営者にそうした視点があれば、経営のヒントはいくらでも見つかるものです(*^^)v この経営者会報ブログも、そういう意味でみなさんのお役にたてばいいなぁ~と思っています。ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

board_member

石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

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