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2015年03月06日(金)更新

スポーツウェアを農作業着に!? ミズノの新戦略

3月に入り、だいぶ春めいてきましたね(*^_^*) 陽気が良くなると、自然と体を動かしたくなったりするものですが、スポーツ用品のミズノ(美津濃株式会社)は、スポーツ以外の販路拡大に懸命なようです。
 
まずは、アウトドア用雨具を、消防や農業に従事する人向けに売り込む戦略だそうですが、スポーツ以外での市場での売上げを、2016年には2013年の約3倍に当たる1万着という計画を立てているみたいです。
 




考えてみれば、スポーツウェアの世界は、かなり過酷な競争状態にあります。多数の人気ブランドに加え、ファストファッションメーカーのスポーツウェアもなかなかのグレードですから、その中で勝ち抜いていくには、多額の広告宣伝費も必要になってくるでしょう。
 
しかし、視点をちょっとズラして「作業着」となれば、一気にライバルが少なくなります。同社が地道に培った機能性を丁寧にアピールすれば、かなりの優位性があるように思えませんか?
 
もちろん、そこに気づいているのはミズノだけでなく、アウトドア用品大手のモンベルが、農機メーカーのクボタとの連携を決め、クボタは農機販売会社を通じてウェアの販売を始めました。
 
同じくヤンマーも、あの佐藤可士和さんをクリエイティブディレクターに迎え、有名デザイナーが手掛けたウェアを販売していますが、ミズノのウェアの機能性と価格競争力を強みにすれば、まだまだ勝ち目があるように思えます。
 
同社はこれまでも、スポーツ以外の販路を強化してきた経緯があり、スポーツ用のアンダーウェアに採用していた独自の吸湿発熱材を使った寝具や、野球用をもとに、伸び縮みしやすい紳士用ベルトを開発したりしてきました。
 
それに続いて、今度は「作業着」としての需要を掘り起こそうと、消防関係には地方自治体を通じて、農業関係には農協との連携を強めながら、販路を拡大しているというわけです。
 
もはやどの業界でも、単一マーケットでは生き伸びていくのが難しい時代です。この事例を参考に、自社製品にも、まだまだ違った需要はないか・・・楽しみながら発想を拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~