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2013年09月30日(月)更新

ローソンが「ほろにがショコラブラン」を売り続けるワケ

いつのまにか、すっかり秋めいてきましたね(*^_^*) 味覚の秋、「コンビニスイーツ」は相変わらずの激戦を繰り広げているようです。その戦術には、各社特有の色が感じられるのですが、とりわけ「ローソン」の戦い方はちょっとユニークです。
 
コンビニ各社が「POSデータ」をもとに、その商品構成を決めていることはあまりにも有名ですが、ローソンの「ほろにがショコラブラン」は、菓子パンの売上げ順位では30位前後で、決して「売れ筋」と呼べる商品ではありません。普通なら発注を止めてしまうところですが、なぜ同社がこの商品を売り続けるのか・・・。
 




それは、同社が“一歩進んだデータ分析”を試みているからなのです(*^^)v その秘密兵器(?)が、2010年に導入した共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」。これにより「約1割のヘビーユーザーが約6割の売上げを占めている」といったことがわかるようになってきたのだそうです。
 
同社が最も重視している指標の1つが「リピート率」。決して「売れ筋」とは呼べない商品でも、購入者の大半がリピート購入者ということがわかれば、取扱いを続けるという判断をくだすようです。
 
たとえば、この「ほろにがショコラブラン」は、一部の女性から頻繁にリピートされていることがわかりました。このパンはローソンにしかない商品です。ですから、品切れとなれば、大事な顧客を逃すことになってしまうわけで、単なる順位だけでは、本当の支持率はわからないのです。
 
つまり、データ分析の精度を上げることで、同店のディープな顧客たちの期待を裏切らない店づくりができるということです。「何を目当てに」来店しているかという視点で品揃えをすることによって、ヘビーユーザーたちが頻繁に通ってくれる店になるわけです。
 
最近は、どの会社もデータの分析に力を入れていますが、「Ponta(ポンタ)」のようないろいろなアイテムが増えてデータ分析がより精密になったことに加え、その判断スピードにも磨きがかかりました。
 
ローソンでは、全店の売り上げ記録を精査すると、わずか1日のデータだけでも、その後の商品動向がわかるといいます。つまり「翌日」には、経営判断をくだせるということです。
 
これからは、社内外でうまくデータを利用・活用できる能力が、ビジネスを発展させられる重要な要素になってくるでしょう。ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~