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2012年04月20日(金)更新

あらためて歴史から学ぶ「決断」の大切さ

4月も半ばを過ぎ、入社した新人さんや部署を異動された方なども、そろそろ新しい環境に慣れ始めた頃だと思います。そこで腰を据えて向き合っていただきたいのが「歴史の本」です。私は常々「偏った読書だと語彙が増やせない」と懸念しているので、今回の回答にはちょっと力が入ってしまいました(笑)。よかったら参考にしてください(*^^)v
 
== 質 問 ==

石原先生はポッドキャストでも歴史を勉強した方がよいとお話されていましたが、何かおすすめの本があれば教えてください。

== 回 答 ==

歴史の本を読む(歴史を勉強する)方がよいというのは、臨場感をもって読んでいけば、人の生き方や思考、そして心理が学べるからです。そして、それが実際の経営判断などにすごく活かせるようになると思うからですが、その中でも最大に学んでいただきたいのは“決断”することの意味や大切さだと思います。
 
== 解 説 ==

私は、読書はとっても大切だと思っています。自分ではなかなか知ることができない情報や知識そしてノウハウが学べますし、もう会うことができない“先人の教え”や“生き方”に触れることができるからです。
 
また、ビジネス書だけではなく小説や伝記、専門書などもぜひ読むべきだと思っていますが、その理由は、ビジネス書で使われている語彙の少なさが、ビジネス(や人生)を進めて行く上で結構障害になると思っているからです。
 
知識の少なさは=お付き合いできる人のレベルを決めてしまうので、年齢を重ねる前になるべく多くの本に触れるべきだと思っています。
 
さらに、経営者を目指す方などには人間の心理や生き方、そして思考を学ぶ上でも伝記や小説、歴史小説などは多く読むことをすすめています。
 
おすすめの分かりやすい本だと、司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』や『竜馬がゆく』などから読まれると良いと思います(やっぱり定番なので読んだ方がいいと思います)。
 
そして、こういう本を読む時にぜひお勧めしたいと思っていることは、なるべく臨場感をもって読むということと、決断の仕方を学んで欲しいということです。
 
臨場感というのは、まさに字の如しで、刀を向けられた時には恐怖を感じ、この決断で一国の運命が決まるという時には、その切迫感や重圧そのものを生身の身体に感じることです。
 
映画をスクリーン越しに観たり、PCの対戦ゲームみたいに殴られてもすぐに起き上がってゲームを続けるキャラを操作する感じではなく、物語の中心人物そのものに自分がなった気持ちで同化し感情移入して読んで欲しいと思います。
 
私も司馬さんの本を読みながら何度電車を乗り越したか分かりません(ーー;) また、あと数ページで最終巻(それぞれ数巻あります)が終わってしまう寂しさで先がなかなか読めなかったりということが何度もありました。
 
読みながらぜひ心がけて欲しいことや学んで欲しいことは“決断”するということの意味を知ることや、大切さ、切なさ、そしてやるせなさ、などを理解するということです。
 
まず“判断”と“決断”は大きく違います。判断はどれが良いかを決めることで、何をすればどうなるかの違いなどが明らかに分かるときにとる行為です。基準があるあるいは、分かりやすい場合が多いですよね。
 
それに対して、“決断”はどうすれば良いかがはっきりと分からない場合にとらないといけない行為です。また、そのことで、多くの批判や抗議などが自分に降りかかる可能性があります。
 
関わる人全てによい形でその結果が出せる場合でないことも多いので、恨みを買ったりすることも多くあると思います。
 
そういう時に、登場人物がどういう考えに基づいて“決断”したかなどは、現代のリーダーが押しなべて学ぶべき事項だと思います。
 
果たしてその状況下で、自分がその“決断”を下すことが出来ただろうか・・・などと考えると、本当に身が引きしまる思いがしますよね。
 
こういう体験は、歴史上の偉人と会話するような感じになったりします。ちょっと長くなりましたが、ぜひ歴史は学んだ方が良いと思いますので、正面から向き合ってみてください。 



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