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2011年03月11日(金)更新

10万円のチャリティ枠!? 東京マラソンにみる黒字化の手腕

少し前の話題になりますが、先月(2011年2月)27日の東京マラソンをご覧になりましたか? 
今年で第5回を迎えたわけですが、回を重ねるごとにその人気を増し、フルマラソンと10キロメートルを合わせて、過去最高となる33万人以上の応募があり、参加への倍率は約9.6倍だったそうです。

以前、私のブログにも書いたことがあるのですが、昨年6月に東京都と日本陸連による組織委員会を発展的解消する形で「一般財団法人東京マラソン財団」が設立されました。

理事には、スポーツキャスターに転身した高橋尚子さんなども名を連ねていますが、今年の大会以降、東京マラソンは同財団の主催となり、これまでの主催者だった東京都と日本陸連は共催団体へ移行することになったのです。


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そこで今回初の試みとして、“つなぐ”をテーマに『10万円以上の寄付で大会に参加できるチャリティランナー枠』を設けたところ、707名からの応募があり、先に開催された「東京マラソンEXPO2011」で会場内に設置された募金箱分も含め、寄付金はなんと!7184万5000円にのぼったそうですよ(@_@;)

寄付金は「難病と戦う子どもと家族の支援」「森林再生プロジェクト」「難民支援」「障害者アスリート支援」の4分野で活用されるほか、大地震に見舞われ現在も救援活動が続けられているニュージーランドにも100万円が寄付されたようですが、それにしてもすごいですよね~(*^_^*)

ちなみにチャリティ枠で参加したランナーには「ゴールドゼッケン」が配られ、テレビ番組内で各人の思いなどが紹介されたそうですが、東京マラソンというイベントを「10万円払ってでも参加したい」価値あるイベントに育てた東京都は、本当にエライ!って感じです。

このモデルに影響されてか、今年秋(2011年10月30日)には「第一回大阪マラソン」が開催されます。このイベントが成功し、大阪の経済が少しでも活気づくことを期待したいところですね。

今のところ、東京マラソンのチャリティ枠は個人のみが対象で、同財団への寄付は、寄付金控除等の税制優遇の対象とはなっていないようですが、例えばチャリティ枠を法人にまで広げて、社員研修の一環としてマラソンに参加してもらうとか(笑)、税制優遇措置を検討するなどすれば、潤沢な運営資金を集めることも可能ではないでしょうか?

少子高齢化社会が進み、年々マーケットの縮小する日本において“黒字化”の道は「既成概念を超えたアイディア」の先にしかないと私は考えています。もちろん、マラソン大会と企業経営を同列に見るつもりはありませんが、世の中から常に刺激を受けるという意味で、ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~