大きくする 標準 小さくする

2011年12月09日(金)更新

ベストセラーが“リアル”に登場!? 「丸の内タニタ食堂」来月オープン

年末が近づいてきましたが、今年も様々なランキングが発表されていますね。先日も、トーハンが「2011年 年間ベストセラー」を発表していましたが、昨年の第3位からランクアップし、今年の総合第2位に輝いたのが『体脂肪計タニタの社員食堂 500kcalのまんぷく定食』です。
 
ちなみに総合第1位は、嵐の櫻井 翔くんの主演でドラマ化された『謎解きはディナーのあとで』ですが、それにしてもタニタの本はどのくらい売れたのでしょう? シリーズ累計で450万部近いという話も聞きますが、2年連続でベストセラーランキングに入る本はそうそうありません。
 

 

 

 
 
 
 

同社には毎日のように、「一般人は社員食堂を使えないのか?」とか「せめて試食できるスペースを作って欲しい」といった問い合わせや要望が寄せられたそうですよ。そればかりか、多くの食品会社や外食産業が、アプローチをかけていたことでしょう。
 
その中から、レストラン事業のパートナーとして選ばれたのが、大阪の「株式会社きちり」です。同社は首都圏と関西圏にカジュアルレストランを展開する外食チェーンで、20代~30代の女性をメインターゲットに、和食の「KICHIRI」や「いしやまハンバーグ」などを運営しています。
 
1998年の創業以来増収を続けているようですが、今年度、これまで培ってきた店舗デザインやマネジメント、資金調達から人材活用までの店舗運営のプラットホームをパッケージ化し、飲食店の開業・運営支援事業をスタートしました。「丸の内タニタ食堂」は、このプラットホームを活用する初のケースとなるようです。
 
来年1月、丸の内の国際ビルヂング内にオープンするこの食堂では、「日替わり定食(800円))と「日替わりスペシャル定食(900円)」が食べられるようです。いずれも、一食当たりのカロリーを500Kcal前後に押さえ、塩分も3g程度に抑えられているのだとか。
 
また、社員食堂の雰囲気を出すために、配膳・下げ膳はあえてセルフサービスとし、店舗内のBGMやアロマテラピーにも配慮して「癒しや活力を生み出す空間を提供していく」意気込みだそうでが、店舗内のBGMは『タニタ食堂の音楽』として、CD発売の予定もあるようです(@_@;) 脳波測定や自律神経への影響は科学的に検証済みだとか・・・さすが本業ですよね(笑)。
 
それにしても、「社員食堂」という本業とは違った部分でクローズアップされ、それが新規事業に結びついていくというのは、とってもユニークなパターンだと思いませんか? これまで出版業は、「文化事業」でしたから、本が宣伝に使われたり、実業に結びついていくことを歓迎しなかった部分もあるように感じます。
 
しかしこの事例が成功すれば、優れた出版企画が新しいビジネスを生む・・・という時代になっていくかもしれませんね。「丸の内タニタ食堂」の今後に、注目していきたいと思います(@^^)/~~~