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2010年01月15日(金)更新

中国人観光客を囲い込み!? 家電量販店の海外戦略

突然ですが、これ、何て読むかわかりますか?
       ↓
     「友都八喜」


yodobasi


この画像を見ると、なんとなくイメージできるかもしれませんが、「友都八喜」とは、なんと!「ヨドバシ」カメラのことです。上のサイトは、昨年(2009年)7月にオープンした、ヨドバシカメラの中国人向け家電専門のネットショップなのです。
扱うのはデジカメや携帯音楽プレーヤーなどの小型製品が中心で、その品揃えは1,500~1,600点にのぼり、いずれも日本から発送するそうです。

同社は国内のネット通版で300億円以上を売り上げる実績を持つようですが、それを中国市場にも広げようと、他の家電店に先駆けての取り組みです。

サイトを通じて同社の知名度が上がれば、日本に旅行に来る際に来店してくれる可能性も高まるわけですが、それに加えて同社は注目すべき発言をしています。

それは、「日本の店で買った人が帰国してからネットで再び買うというケースもある」というコメントです。

今やネットの家電ショップは「価格競争」の世界ですから、同じ製品なら他社より1円でも安くしないとなかなか買ってもらえません。しかし、リアルの店舗をフォローするかたちでネットショップを運営するなら話は別です。

日本へ旅行した楽しい思い出とともに、帰国後に同社のサイトを覗く可能性は十分にありますし、「あの時は迷って買えなかったけど、ゆっくり考えたらやっぱり欲しい」なんて商品も出てくるかもしれません。

仮にサイトのコンテンツを「旅行客」向けに特化して、「秋葉原の穴場」とか「日本で行きたいとこランキング」みたいな内容を上手に発信すれば、「日本に行くならこのサイトを見ておいたほうがいいよ」なんて感じで、しだいにクチコミで広げていくことも可能です。

近年、ネットショップの運営は、しだいに難しくなっているみたいですが、ネットとリアルと融合できるならなるべくその方向性を追求する、もしそれが難しいのなら、単にモノを売るだけでなく、そこにどんな情報を付加すればお客さんに喜んでもらえるかを真摯に追求する・・・そうした姿勢で運営することがとても重要なのです。

年が明けても、まだまだ経済環境は厳しいですが、経営者の枠を超えた発想力と迅速な行動力で窮地は切り抜けられるはずです。ぜひ、経営者自ら“新しい情報”に触れる機会を大切に、明るい気持ちでがんばっていきましょう(*^^)/~~~