ブログ個人トップ | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
- トップページ
- ブログ個人トップ
2009年06月26日(金)更新
「ちょい食べカレー」がヒット!? 商品の角度を変えて市場を作る
みなさん、グリコの「ちょい食べカレー」という商品をご存じでしょうか? 何をかくそう、私は最近まで知らなかったのですが、姉妹品の「ちょい食べハヤシ」とともに、昨年(2008年)2月に発売された商品です。
この商品、ひとことで言えば「レトルトカレー」なんですが、温めずにそのまま食べることができるのと、1本30gというプチサイズにしたことで、「ふりかけ感覚でお弁当といっしょに持っていく」というカレーの新しいマーケットを開発したのです(*^^)v
従来のレトルトカレーは、ラード(動物性の脂)を使っているものが多く、常温では固まってしまうため、温めずにそのまま食べることができませんでした。
その点、この「ちょい食べ」シリーズは、常温でも固まりにくい植物性の油脂と野菜や果物のペーストを使っているので、温め直すことなくそのまま食べられるというわけです。
ですから、おかずが足りなくてちょっとだけ残ってしまったご飯にかけたり、ジャムのようにパンにつけて食べたり、オムレツやオムライスのソースにしたり、はたまた料理の調味料的に使ったり…と、これまでにないレトルトカレーの用途を増やすことに成功したのです。
同社の開発担当者は「昼の弁当を食べているとき、カレーの味が欲しいと思ったのが開発のヒントでした。カレーのパンはあるが、意外と弁当は少ない、と感じました」なんてコメントしていますが、「なるほど!何で今まで気づかなかったんだろう(――;)」って感じですよね。
「カレーパン」からこの商品をイメージしたというのもちょっと笑えますが、この商品がヒットした裏側にはもうひとつ秘密があって、スーパーなどの販売の現場では、レトルトカレーの棚に加え、「ふりかけ」のコーナーにも置いてもらうようにしたのだそうです。
すると、一人二人と、お弁当といっしょにこの商品を持っていく人が現れます。お弁当はふつう一人では食べませんから、目の前でカレーをお弁当にかけはじめる人を見かけたら、「何それ?」となるわけです。
当然ブログなどで発信する人も出始めます。そんな感じで徐々にブレイクし、一時は生産が間に合わない状況にもなったみたいですよ。
またここ最近、「弁当男子」という言葉も生まれたくらい、世の中にお弁当持参派が増えました。折りしも不景気の波が押し寄せて外食派が減ったことも、この商品を後押ししたのでしょう。
それはともかく、カレーという完全な成熟市場でさえ、発想と工夫でこんな現象が起きるのです。マーケティングは、本当におもしろい世界ですよね。ぜひ、この事例を参考に、自社商品の“角度”をちょっと変えたらどうなるか…楽しく考えてみてください(@^^)/~~~
この商品、ひとことで言えば「レトルトカレー」なんですが、温めずにそのまま食べることができるのと、1本30gというプチサイズにしたことで、「ふりかけ感覚でお弁当といっしょに持っていく」というカレーの新しいマーケットを開発したのです(*^^)v
従来のレトルトカレーは、ラード(動物性の脂)を使っているものが多く、常温では固まってしまうため、温めずにそのまま食べることができませんでした。
その点、この「ちょい食べ」シリーズは、常温でも固まりにくい植物性の油脂と野菜や果物のペーストを使っているので、温め直すことなくそのまま食べられるというわけです。
ですから、おかずが足りなくてちょっとだけ残ってしまったご飯にかけたり、ジャムのようにパンにつけて食べたり、オムレツやオムライスのソースにしたり、はたまた料理の調味料的に使ったり…と、これまでにないレトルトカレーの用途を増やすことに成功したのです。
同社の開発担当者は「昼の弁当を食べているとき、カレーの味が欲しいと思ったのが開発のヒントでした。カレーのパンはあるが、意外と弁当は少ない、と感じました」なんてコメントしていますが、「なるほど!何で今まで気づかなかったんだろう(――;)」って感じですよね。
「カレーパン」からこの商品をイメージしたというのもちょっと笑えますが、この商品がヒットした裏側にはもうひとつ秘密があって、スーパーなどの販売の現場では、レトルトカレーの棚に加え、「ふりかけ」のコーナーにも置いてもらうようにしたのだそうです。
すると、一人二人と、お弁当といっしょにこの商品を持っていく人が現れます。お弁当はふつう一人では食べませんから、目の前でカレーをお弁当にかけはじめる人を見かけたら、「何それ?」となるわけです。
当然ブログなどで発信する人も出始めます。そんな感じで徐々にブレイクし、一時は生産が間に合わない状況にもなったみたいですよ。
またここ最近、「弁当男子」という言葉も生まれたくらい、世の中にお弁当持参派が増えました。折りしも不景気の波が押し寄せて外食派が減ったことも、この商品を後押ししたのでしょう。
それはともかく、カレーという完全な成熟市場でさえ、発想と工夫でこんな現象が起きるのです。マーケティングは、本当におもしろい世界ですよね。ぜひ、この事例を参考に、自社商品の“角度”をちょっと変えたらどうなるか…楽しく考えてみてください(@^^)/~~~
バックナンバー
<<前月 | 翌月>> |
| |
| |
| |
|