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2008年08月29日(金)更新

あのミクシィが金曜日「自由時間」宣言!?

今や1500万人以上が利用しているといわれている「日本初のソーシャル・ネットワーキング サービス(SNS)」を提供するmixi(株式会社ミクシィ)では、毎週金曜日を自由時間と決め、その日ばかりは通常の仕事をしてはいけないという制度をつくり、それが徐々に成果を上げはじめているようです。


mixiトップ


同社では、Google社を参考にして、2006年6月から、週のうち1日を自分の好きな研究やサービス開発に使っていいという「ワンデイフリー(ODF)」制度を導入したそうですが、急成長する会社では当然みんな猛烈に働いているわけで、そんななか自分ひとりが「無理に遊べ」と言われても…かなり実践しづらい面があったみたいです。

そこで思い切って会社側から「金曜は自由時間」宣言をし、その日は読書をしたり、ミニゲームを開発したり、はたまた技術者同士が集まって討論したりと、一日を有意義に使えるようになったのだそうです。

そもそも、この制度を導入した背景には、「ソフト開発の生命線は独創性である」と考える同社の経営姿勢が存在するわけですが、世の多くの開発者たちが、日々の仕事に追われているうちに、すっかり「発想の泉」を枯らしてしまうことに危機感を感じているからなのです。

確かに一理あるのですが、一般の企業では、なかなか実行しづらいですよね。これはある意味、mixiのようなビジネスが、「積み上げ型のビジネス」だから、こんな制度の導入を可能にしているわけです。

どういうことかと言うと、SNSという「インフラ」を作ったら、あとはそこにいろいろなサービスを「プラスアルファ」していくだけで、飛躍的にビジネスが大きくなります。これを私は「積み上げ型」と表現したわけですが、日々の営業努力で日銭を稼がないといけない企業とは、ビジネスモデル自体が違うわけです。
インフラを整備していく段階はかなりヘビーでも、それを過ぎれば、あとは楽しいアイディアをどんどん出せば出すほど、それがすべてお金に換わるというわけです(*^^)v

現に、この制度を利用して、通常はデータベース業務を担当する社員が「遊び」で開発した、同じ高校の同窓生や似た趣味を持つ人を自動的に選んで表示する『おすすめマイミクシィ(友人)』機能は、あまりの出来の良さに、会社がすぐに採用したのだとか。

この機能は、毎週金曜日をその開発に充て、半年足らずで完成させたので、なんと!「開発日数およそ25日」という異例の速さで世に出たものです。

こんなふうに、同社はもう完全に「プラスアルファ」の段階に入っているわけですね。これを経営基盤が安定していない会社がそのまま真似したら、大変なことになりますが(――;)、経営者としては、こんなレベルの企業があることを知っておくべきでしょう。

結局は、「経営者がどこまで先のことを考えているか?」が、その企業の成長スピードを決めているのです。いきなりこのステージには立てないにしても、たとえば、月に1回だけ「フリーな日」を作ってみるなど、段階に応じた方法があるはず。

いずれにしても、常に新しい情報に敏感であり、かつ「感性」を磨き続けない限り、勝っていけない世の中です。経営者はもちろん、社員にも「そのための時間」を作ってあげるべきかもしれません。参考にしてください(@^^)/~~~