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2008年10月24日(金)更新

ジャスト5秒がおもしろい!? 「5秒スタジアム」に学ぶ発想転換術

今、ちょっとおもしろい商品が話題を呼んでいるようです。その名も「5秒スタジアム」。玩具メーカーのバンダイがこの7月(2008年7月)に発売したストップウォッチ型のゲームなのですが、開始ボタンを押すと肝心の秒数表示が消えてしまうというシロモノです。

後は、自分自身の感覚だけを頼りに、「ジャスト5秒」と思うところでボタンを押します。そして、その「誤差」を競う……という単純といえば単純なゲームなのですが、仲間内でやると結構盛り上がるみたいです。


ストップウォッチ


同社ではこれを、「本能に訴える新シリーズ」として、「∞プチプチ」「∞エダマメ」に続く新たなヒットシリーズの展開を狙っているようですが、ニュースリリースにあった猪岡光東北大学名誉教授の言葉には、思わず笑ってしまいました。
氏いわく、「人間が5秒で止めることで覚える快感は、一種の達成感です。目標が5.00秒という確かなものであるからこそ、人間はピッタリ止める努力をしたくなります。目標の難易度が適切であるために、目に見えて技術が進歩し、人間はその進歩が快感になり、また5秒で止めた達成感を味わうために、5秒への挑戦を続けるのだと考えられます。」

なるほどなぁ~という感じですよね(*^_^*) 私も全く同感で、端的に言えば「人は楽しいことしか続けない」と考えています。最近受けた取材でも、「知らなかったことを『知る喜び』を体験すると、学びが楽しくなります」とお話したんですが、勉強も仕事も、本人が楽しく続けられなければ、本当の意味で成果が上がりませんよね。

じつは「経営」も全く同じなんです(*^^)v 最近の株価などを見ると、とても「経営は楽しい」などとは思えないかもしれませんが、経営とは自分のアイディアで世の中と勝負することですから、経営者の発想しだいでは、いくらでも勝っていく道があるはずなのです。

このストップウォッチゲームにしても、ストップウォッチを「ただ正確に時間を計るもの」とだけしか認識していなかったら、それがゲームになるとは思いも寄りませんよね。

経営者は常に、「この商品にひと味違う使い方はないか」「つい習慣になって何度もリピートされるようなしかけはできないか」などと、発想の枠組みを広げていく必要があります。

そういう意味では、世の中を真剣にウォッチングすることは、相当役に立つはずです。

現に、最近のテレビ番組では、「自分の感覚でジャスト30秒カラオケを歌う」などというゲームをやっていたりします。この「5秒スタジアム」の発想をヒントにしているのかもしれません。

どんな時代にも、経営者は常に楽しく、自らのアイディアに磨きをかけ、その成果を世の中に発信し続けていきたいものですね(@^^)/~~~