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2007年07月06日(金)更新

「レトロ」商品復刻と情報資産の活用

このところ昔懐かしいパッケージデザインや味を“復刻”して、話題を集めている商品が続々と登場しているようです。

大塚食品の『ボンカレー』は、女優の松山容子さんを起用した“初代”のパッケージデザインで、50万食限定商品を作りました。味もできるだけ初代に近づけるために、小麦粉を多くしてとろみを強め、色も黄色くしたそうです。


bonkarei


また、サンヨー食品では、カップめん「サッポロ一番カップスター」を1975年発売当時の容器デザインと味に近づけて新発売しました。細かい波状だった容器を印刷で再現し、味も当時のあっさりしたしょうゆ味にしたようです。

同社はこの復刻について、『消費者に浸透しているイメージ資産を最大限に生かした』と説明していますが、このような発想はかなりイケてると思います(*^^)v
情報化社会は確実に進化を続けていますから、これからの時代の経営者は、社内にこのような「目に見えない資産」がどのくらいあるかを把握しておく必要があるのです。

一方、80年前の商品名を復刻させたのは、 丸美屋食品工業。創業80周年を機に、戦後販売が途絶えたままになっていた「是(これ)はうまい」というふりかけを再発売しました。

当時はひし形のガラス瓶に入り、百貨店で売られる高級品だったそうですが、そのイメージを生かして、外箱はひし形に、カツオが中心だった中身は、ウニ・ワサビ・七味にリニューアルしたそうです。

というのも、一見「子ども」がターゲットに思えるふりかけは、同社調査によると実は40歳以上の世帯に売れているケースが多いのだそうです。幼少期から食べていた人が大人になっても普通に買う、という現象が起きているようで、同社では「商品としての歴史の長さも価値になっている」と話しています。

このように、これからの経営は社内に眠っている「価値」、つまり情報資産をどう有効に活用していくかも、ひとつのポイントになると思います。

また、昔懐かしい復刻商品は、家庭内での親子の会話や、職場での世代を超えた話題になりやすいでしょう。「話題になる」ということは、その情報が広く伝わっていきやすい、ということでもあります。

この事例を参考に、あなたの会社に眠っている「情報資産」をもう一度掘り起こしてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~