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2007年06月08日(金)更新

近代の「産業遺産」認定と情報化社会

経済産業省は、日本の近代化に貢献した地域の建造物などを、「産業遺産」として認定し始めるようです。

その対象は、
●幕末から戦前の工場跡、炭坑後の産業遺産であり、産業の発展過程においてイノベーティブな役割を果たしたもの
●建造物のみなならず、画期的製造品および当該製品の製造に用いられた機器・教育マニュアル
などで、自治体などから候補を公募し、現地調査と専門家らによる産業遺産活用委員会の意見を踏まえた上で、この9月にも認定先を決めるとのことです。

産業遺産

たとえば、官営八幡製鉄所とこれを支えた九州炭坑遺産軍群というように、できるだけ関連する複数の産業遺産を、地域史・産業史を軸に取りまとめるようですが、おもしろいのは、それらを「観光資源」として地域活性化につなげようという狙いもあり、『ストーリー仕立て』にすることで、観光の周遊コースとしてアピールするそうです。
これって、まるで「プロジェクトX」みたいな戦略ですよね(*^^)v ものごとはあるところまで成長すると、急にまた「古いもの」に光が当たったりするものなのです。日本経済もそんな時期に入ってきたということでしょうか。

それはともかく、今の世の中で上手にものごとをPRしていくには、この「ストーリー仕立て」というのが相当大切です。なぜなら、情報化社会とは、商品やサービスと一緒に、その背景にある「情報」や「ストーリー」を買っている時代とも言えるからです。

ふだん自分たちが普通にやっていることは、慣れもあって、特別すごいことだと認識していないものですが、それを客観的なストーリーにすると、相手にすごく伝わりやすくなりますし、「自分たちの仕事って結構すごいかも」なんて思えたりするものなのです。

客観的な視点を持った情報を発信することで、ビジネスの新たな展開も期待できますから、
この事例をヒントに、自社のPR戦略やWEB戦略をいろいろと発想してみてください(@^^)/~~~