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2007年10月05日(金)更新

大人版『キッザニア』?! なりきりツアーが人気

今年、東京の豊洲にオープンした子ども向け職業体験型テーマパーク『キッザニア東京』が大ブレイクしていることはご存じかと思います。少し前に私のブログでも取り上げ、このコンセプトは結構大人にも通用するのでは? といったお話をしたのですが、どうやらそれを真剣に具現化したビジネスが受けているようです。

ANAセールスがこの8月に開催した「東京メトロまるごと体験ツアー」は、東京メトロの研修センター(動力車操縦者養成所)で、運転手が実際に使うシミュレーターを使った訓練ができるというものだったそうですが、「4歳~12歳の子どもとその保護者」を対象にしていたものの、「お子さんより目を輝かせて楽しんでいる親御さんも多かった」そうです。


メトロ


普段、養成所のシミュレーターは一般開放されていないのですが、地下鉄博物館などの簡易シミュレーターと違って、計器など運転室の中は本物と同じ。しかもドアの開閉まで可能とあってか、鉄道好きにはたまらないみたいです。同社ではツアーの好評ぶりを受けて、東京メトロ側の受け入れが可能なら、第2弾も企画したいと意気込んでいるようです。
一方、エイチ・アイ・エスでも、今月18日から12月末まで、台湾・台北市近郊にあるトレーニングセンターで、キャビンアテンダント(CA)の訓練を受けられる体験ツアーを実施するそうです。

18歳から35歳までの女性を対象に、実際にユニフォームを着て機内食サービスを練習したり、機内での立ち方・歩き方、緊急時の対応などをトレーニングするそうです。同社によると「申し込みも入っており、反応は予想以上にいい」そうです。これって、かたちを変えた「求人活動」になるかもしれませんね。

それはともかく、体験ツアーの増加には、単なる観光に飽き足らなくなった層が、「大人の社会科見学」に注目しはじめているといった背景があるわけです。京情緒あふれる祇園での「舞妓さん変身プラン」なども相変わらずの人気ぶりだそうですし、タイ式マッサージやバリ式のエステ、イタリア・トスカーナ地方の家庭料理など、一度体験して気に入ったものを、今度は自らやってみたいという需要が、20~30代の女性を中心に高まっているのだそうです。

現にANAセールスでも、「通常のパック旅行は価格競争にさらされているのが現状だが、プロがアレンジしなくてはできない『特別な体験』なら、多少高くても参加してくれる」と話しています。

私は常日頃から「世の中は、自分のためにお金を出して実験してくれている」という観点で世の中の現象を見ることをおすすめしていますが、経営者にそうした視点があれば、経営のヒントはいくらでも見つかるものです(*^^)v この経営者会報ブログも、そういう意味でみなさんのお役にたてばいいなぁ~と思っています。ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~