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2007年01月22日(月)更新

旅行も“発想力”の時代!?

最近世の中を見ていると、技術力で競争する時代から「アイディア」や「付加価値」で勝負する時代へと完璧にシフトしたのを感じます。情報化社会が進み、アイディアが形になりやすい世の中になったこともあって、小さい会社やたとえ個人であっても、秀逸な発想力に軍配が上がる世の中になったんです(*^^)v

そんな風に世の中を見ているとJTBがかなり面白いツアーを次々と発表していることに目が止まりました。言うまでもなくJTBは大手の旅行会社ですが、その「企画力」や「発想力」は、われわれにも大いに参考になると思います。


trekking


まずは「花粉症疎開プログラム」。これからの季節、花粉症に悩む方々に「疎開」してもらおうという旅行です。スギ林は日本の国土の12%を占めるそうですが、北海道でのスギ花粉飛散は極めて少なく、また沖縄にはスギが生息していないので、患者の間では疎開先として早くから注目されていたようです。

そこに目をつけたJTBは、北海道の上士幌町と合同で実験ツアーを開始。04年から何度か実験を繰り返した結果、今年は本格的に商品化するそうで、同時に沖縄ツアーの販売も始めました。

JTBは、いちプロジェクトから発足した「ヘルスツーリズム研究所」という組織を持っていて、医食同源ツアーなど、旅と健康の架け橋となるべくいろいろなツアーを企画しているみたいですが、こうした「目的を持ったツアー」では、参加者同士のコミュニティーも出来上がりますから、「顧客化」という観点から考えても、いい取り組みだと思います(*^^)v

その他にも、帝京大学との企画協力で生まれた「NASA体験ツアー」なんてのもあって、今年からは帝京大学以外の学生にも募集枠を広げ、5泊7日お一人様25万円という値段で、米国ヒューストンのジョンソン・スペースセンター他、NASAの2施設を視察。NASA職員と一緒に、火星で石を採取する作業に使うロボットアームの組み立てなども実際に体験できるそうです!(^^)!

このツアーは、理系離れが進んでいると言われる高校生や、卒業後の進路に「航空宇宙技術開発」分野を考えている理工系の大学生向けに販売されているようですが、「宇宙旅行」を新しいビジネスモデルとして視野に入れているJTBにとっては、見込み客を今から育てちゃおうという目論みなのかもしれませんね。

さらに、茅野商工会議所・JTB・東京理科大学とのコラボレーションで、今流行りの「脳トレツアー」を作り、脳を活性化するトレーニングと旅行を組み合わせて健康増進を目指す「脳トレツアー」のビジネスモデル特許を出願したそうです。

茅野商工会議所は、諏訪東京理科大学、JTBなどと、05年1月に「蓼科高原集客拡大推進会議」なるものを発足させ、この脳トレツアーの開発を進めてきたみたいですが、今やビジネスも発想力の時代ですから、一企業で商品開発するより、異業種・異分野とのコラボレーションで企画を進めていくことで、結果的に面白いものが出来上がるのかもしれませんね。

この「経営者会報ブログ」の中からも、そんな楽しいコラボレーションが生まれれば・・・などと、ちょっと期待しています(@^^)/~~~