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低価格路線のアパレル企業は「O2O(オンラインtoオフライン)」で勝負せよ!

投稿日時:2018/05/07(月) 11:53rss

ゴールデンウィークもあっという間に終わってしまいましたが(笑)、今回は、私の無料版ポッドキャスト『経営のヒント+(プラス)』に寄せられた質問を取り上げます。
 
ポッドキャストには、毎回こんな形で、いろいろな方からの質問が寄せられていますが、実際の質問をそのまま掲載すると、やっぱりちょっと迫力がありますよね(#^^#)
 
今回のテーマとなっている「O2O(オンラインtoオフライン)」については、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の今月の勉強会でも詳しく解説します。5月9日(水)の東京勉強会も、まだ若干お席がございますので、ぜひ“リアル”でご参加ください。
 
== 質 問 ==
 
私はとあるアパレル企業におりますが、低価格戦略をとっている弊社のようなアパレル企業の今後の行く末は? また低価格戦略で、ユニクロやGUなどと勝負できる方法はあるか? について教えてください。
 
過去のポッドキャスト番組でも、ユニクロは一人勝ちで、他の同業者は悲惨な状態になるとおっしゃっていたことを記憶しています。
 
弊社社長の方針は「打倒ユニクロ、GU!」で、店の面構え、商品、価格と、かなりニアになってきています。しかし、企業規模が大人と赤ちゃんほどの差があり、現実的には全く勝負になっていないことを実感しています。石原先生がおっしゃるように低価格は1位の企業のみが勝ち、それ以外は悲惨な状態になるというお話に共感します。
 
富裕層ビジネスの企業へ転職しちゃったほうが良いよ!というシンプルな回答が一番適切だと思いますが、今、好きなように商売をやれている状況(売上実績もかなり上げています)に甘え、リスクを冒してまでも、、、という意識があるのも事実です。
 
しかし、今後のアパレル業界の未来は明るくないということも痛感しています。人の行動と心を動かすことに長けている石原先生の見解をぜひともご教示いただきたく、よろしくお願いいたします。
 
== 回 答 ==
 
リアル店舗の経営改善への解決策はあります。それは「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用です。これが私の思う回答ですが、思考をしっかり入れ替えないと、なかなか分からないと思います。
 
== 解 説 ==
 
質問者が言われるように、今、ファッション系のリアルショップは大変な状況になっています。低価格路線の場合は「ユニクロ、GU!」が独り勝ちの状況で、何処も勝てない!いったいどうしたらいいのか? 出口が全然見えない! という感じだと思います( 一一)
 
どこかにヒントはないのか? というと、私はあると思っていて、それはネットとリアルの融合「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用です!
 
これは、文字通りオンライン=ネット上の検索から、オフライン=リアル店舗に人を誘導するというやり方ですね。
 
ネットがアメリカでスタートした時には、ネットの過剰な神格化で、この考え方は無かったのですが、最近は中国を中心にアジアでは完全に一般化しようとしている販売戦略の形態です。
 
ちょっと詳しく解説すると、インターネットは“アメリカで生まれたまったく新しい産業”だったので、アメリカの世界戦略の基(もと)広がって行った経緯があります。その中心が、これからはネットが全てリアルに置き換わるという“ネットの神格化”です!
 
ネットがあれば万能で何もいらない! 世界中は、アメリカの傘下に入り、ネットはとにかく便利、ネットはすべてを簡略化して経費節減になる・・・みたいな感じでしたよね。
 
これにかなり翻弄されたのが、実は日本でした( 一一)
 
みなさんも思い出してみると、結構この思考にやられていませんでしたか? なので、ネットの導入時にはホームページを作ったら電話番号を載せてはイケナイ! すべてはメールでやる! とかって、不便なことを信じていませんでしたか?
 
この状況が巻き起こしたのが、実はネットとリアルの敵対関係です。ネットVSリアルという構図がしばらくありましたよね。
 
しかしながら、「ネットは神でも万能でも無い」という結論が現実に出始めています!!
 
例えば、ネットがかなり普及拡大した日本でも、全体の流通のうち、ネットは10%~12%を超えていないのです。
 
最初の触れ込みでは、ネットがあれば万能で何もいらない! 世界中はアメリカの傘下に入るって勢いだったのですが、時間が経つにつれ、だんだん様子が変わってきました。
 
そして、ネットはとにかく便利、ネットはすべてを簡略化して経費節減になる・・・という発想にも陰りが見えてきたというのが、最近の様相なのです。
 
そこに登場したのが、ネットを神とも何とも思わない、世界で一番合理的な思考と現実重視の中国人の取り組みだったわけですが、これこそ、私が今回の質問の回答で出した「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用の前提になっている事例です。
 
アメリカ流のネット万能論、経費節減論では絶対にやってはイケナイことを(ネット神格化論を無視して)実行に移し、結果、凄い売上を中国ネットビジネスでは実現しているのです。
 
それが、チャットによるネット上の人間を使った接客サービスだったわけですが、これがビックリするほどの成果を上げています。
 
次回はこの辺りを、より詳しく解説しますね。ユニクロやGUに勝つ方法がだんだん見えてくると思いますよ(^_-)-☆
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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