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今どきの日本男児に「龍馬」はいない!? エネルギーは情報量に比例する

投稿日時:2010/08/27(金) 10:00rss

今年は厳しい残暑が続いていますが、みなさんお元気でお過ごしでしょうか? さて、今回はちょっとおもしろい質問が寄せられたので、取り上げてみました。

幕末の志士たちの中でも、坂本龍馬は絶大な人気を得ていますが、毎週、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」を見るにつけ、自社の若手社員(特に男性)の元気のなさが気になるという、とある経営者からの質問です。

== 質 問 ==

毎週「龍馬伝」を楽しみに見ていますが、幕末の日本男児のエネルギーには感動します。それと比べるのもどうかと思いますが、自社の若い男性社員の元気がないように感じてしまうのですが、こんなことを感じてしまう私はただのオヤジでしょうか……。

== 回 答 ==

活性化は情報の量に比例すると思うので、自社の若手社員さんに元気がないのであれば、与えている情報が少ないと考えて、質・量ともに充実させる工夫をされることをお勧めします。

== 解 説 ==

与える情報には量と質という問題もあるので、「定期的にいろいろな情報を社内に流す仕組みを考える」「社員を関係する分野の専門家と会わせて、その分野の専門に特化した情報に触れさせる」などの工夫が必要だと思います。

また、今話題の「龍馬伝」について、幕末の日本男児のエネルギーと情報の質と量の話で言うと、明治維新の際に、伊藤博文が時の為政者を大量に数年間に渡って世界中に派遣して情報を収集させたことにより、実現化が加速していったという経緯があります。

それに対して、人物的にはすばらしい方だったが世界に触れることが出来なかった西郷隆盛は(情報に触れることが出来なかったために)明治維新という流れに結果として逆らう形になってしまいましたよね(ーー;)

そう考えると、人が何かに向けてエネルギーを持つためには、質量ともにある一定の情報という刺激が必要で、社員の活性化のためには具体的にそういった刺激をする方法を設定したり、考えたりする方が良いと思います。

私の顧問先でこういう方法を上手に工夫している会社もあるので、例を挙げておくと、この会社は貿易関係ということもあり、社員さんが入社後数年すると、海外の仕入れ先に1人で出張に行かせます。

観光旅行ではなく先方との交渉も含まれるビジネスですから、1人で何でもやらないといけない状況から、ものすごい緊迫感とともに情報の刺激を受けて帰ってくるそうで、行く前とはまったく別人のようになるそうです(*^_^*)

そもそも海外旅行に行ったことが無い人が1人で海外に行くということ自体がスッゴイ刺激ですもんね(ーー;) そりゃあ生まれ変わるくらいの危険や刺激があるわけです。

また、この会社は、仲の悪い社員を2人だけで海外出張に行かせたりもしますが、こういう場合は、2人の人選を、英語が話せるが業務が分からない人間と、業務は分かるが英語が話せない人間という感じで組み合わせるので、刺激も受けて尚且つ、結果としてスッゴク仲良くなって帰ってくるそうです。

下手な研修を何回もするよりも絶対に単独出張の方が効果がありますよと、その社長さんは言いますが、こういう感じで、刺激を受ける方法を業務の中で設定できると良いということです。こうした事例を参考にして、ぜひ、人が活性化する仕組みを考えてみてください。


いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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