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社内の確執に経営者はどう向き合うべきか

投稿日時:2010/06/25(金) 15:44rss

6月も月末が近づいてきました。今回はQ&Aバージョンなので、社内のコミュニケーションに関する質問を取り上げてみました。

経営者として、こうした問題には折りに触れ、正面から向き合っていきたいものです。よかったら、参考にしてください。

== 質 問 ==

社内のコミュニケーションが悪くて困っています。特に、町工場時代からいた職人肌の古い社員と、会社がある程度大きくなってから入社したサラリーマン感覚の強い社員間の確執があるようです。 経営者として、こうした現状にどんな配慮をすべきでしょうか?

== 回 答 ==

どういう組織を作りたいかを考えて、状況を想定し、いろいろな場面でも一貫性のある答えができるようにシミュレーションしておきましょう。

== 解 説 ==

実はこの回答には、「現状に合わせて無理をしない」など、いろいろな答え方がありますが、できたらこれが一番良いと思う回答を、今回はあえてしたいと思います。

ということで、ちょっと真剣にお答えすると・・・こういう場合、一番良くないのは、どっちつかずの曖昧な態度と、場当たり的な対応です。

また、双方に良いところも変えて欲しいところもあると思いますので、一方に偏った判断も良くないというのが現状です。

なので、本当に難しい感じですが、一度冷静になって組織がどうなったら一番良い形なのかとか、本当は経営者としてどんな組織を作って行きたいかをよく考えてください。

この考え(組織の理想イメージ)を持ったら、次に行なうのはいろいろなシチュエーションを想定して、こういう状況が起きたらその理想へ向かうためにはなんと説明して分かってもらうか? 理解させるかを考えるということです。

このシミュレーションは、たくさんすればするほど良いと思います。ゴールはとっさの対応ができるまでする、という感じでしょうか(*^_^*)

これをよく考えてトレーニングしていくと、一方に偏った答えはだんだん無くなりますので、社長はどちらかの肩を持っているわけではないという感じになっていきます。

社員さんが分裂した時には、どちらかの考えに社長を引っ張ろうとしたりしますが、しっかりした考え方で、その場面場面で良いと思う判断ができるようになるということですね。

組織がある方向へ動くというのは、社員に経営者の真剣さが伝わった時というのがほとんどですが、そのためには、どんな場面でも、一貫した方向性へと導く指導性が必要になります。

この場合、すごく勘のいい人は別として、ほとんどは、過去にその問題を先回りしてしっかり考えておいたかどうか、ということによると思いますし、結果としてこれは信念を持つためのすごくいいトレーニングにもなるはずです(*^^)v

社員さんは、結構、思い付きで目先の話や他社のこととかを気にして右に行ったり左に行ったりしますが、経営者がこれにしっかり答えられないと、組織がバラバラになってしまうということです。

何をどう聞かれても、もっともな答えが返ってきたら、年を取った社員も、若い社員もだんだん経営者を信頼して言うことを聞くようになっていきます。がんばってくださいね。


いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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